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林間コースの圧迫感と分割距離錯視・垂直水平錯視

2012年11月29日 12:24

 前回に引き続き、今回もゴルフに関係する錯視のご紹介です。

 左右を樹木で囲まれた林間コースで、フェアウェイの真ん中に木が立っている場合、非常に圧迫感を受けることがあります。

 これには次の図1のような分割距離錯視が関係しています。

図1 分割距離錯視

 図1の①でab間とbc間の長さは同じ長さです。

 ②のように、ab間を幾つにも分割してみると、bc間よりもab間が長く見える過大視が生じます。

 しかし、③のように単に2分割した場合には、逆にbc間よりもab間が短く見える過小視が生じます。

 林間コースのように、両サイドを樹木で囲まれたホールは、ただでさえ空間として使える部分が狭い上、この分割距離錯視の影響で、さらに狭く感じるわけです。

 「曲げてはダメ」と思えば思うほど、コース設計の罠に陥りますので、こうした錯視を知っておくことも大切ですね。

 フェアウェイの中央の立木には、実はもうひとつの錯視が隠れています。

 図2の図形を見てください。

図2 垂直水平錯視

 このL型の図形は、水平方向の長さと垂直方向の長さが同じ長さですが、一般的に垂直方向が長く見えます。

 この垂直線過大視は約5%程度とあまり大きくないので、人によっては縦横同じに見えるかもしれないが・・・。

 今度は図3の図形を見てください。

図3 フィック図形(逆T図形)

 これは「フィック図形(逆T図形)」と呼ばれているもので、L型の図形よりもさらに錯視効果は大きく、垂直線過大視が約15%も生じています。

 先の分割距離錯視による水平線の過小視に加えて、垂直線の過大視が重なるために、相乗効果となって垂直線がより長く見えるそうです。

 この錯視図形のように、ぽつんとフェアウェイに1本だけ立っている立木は、見た目ほどは高くないことになりますね。

 ある程度の安全マージンをみて、木の高さをクリアする番手を選ぶことは大切なことですが、見た目の印象に惑わされて、無意識にクラブフェースを寝かせて過ぎて、ショートなんてことにならないように注意しましょう!

 また、こうした錯視には、対象との位置関係が変わると、錯視量が変化することがあります。

 これは「錯視効果の異方性」と呼ばれる現象です。

 ボールのある場所から回り込んで、木とボールの両方を確認できる位置に移動してみるのも、錯視に惑わされないための良い方法かもしれません。

 また、長さとは別の尺度、この場合では角度などを使って再評価することも有効です。

 クラブを地面に置いて、クラブフェースを踏みつけると、シャフトのグリップ側が持ち上がり、その番手のおおよそのロフト角を目視できます。

 この方法でクラブ選択する場合に注意しなければならないのは、普段の打ち方にもよりますが、ロフト角どおりに、直線を描いて球が上がるわけではないという点です。

 ドライバー以外の地面から打つクラブは、ダウンブローでボールを捉える設計になっていますし、球の浮力は打ち出し角とバックスピンによるものです。

 幾分、指数関数的な曲線を描いて、球は上昇するため、木との距離と自分の球の最高到達点を見誤ると、木を越えられないこともあるので、気をつけてくださいね。


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