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後悔の念が及ぼす戦略ミスとは?

2012年10月08日 12:55

 試験を受けていて一度答えを選んだ後に、違う選択肢が正しいかもしれないと思った場合、貴方ならどうしますか?(または、どうしていましたか?)

 ①答えを変更する。

 ②悩んだ末、結局、答えを変えない。

 今回は一見ゴルフの話とは無関係そうな話で始まりましたが、ゴルフの意思決定に大いに関係がある話なので、少しの間、お付き合いください。
 
 たいていの人は②のように、最初に選んだ答えを変えない傾向があるようです。

 解答変更をテーマにした研究では、解答を変更した方が成績は良いという報告がされています。 

 そして、この研究結果を聞いた後でも、多くの人は最初に選んだ答えに固執して答えを変更する行動には至らないとも言われています。

 なぜでしょうか?

 ニューヨーク大学のジャスティン・クルーガー教授が行った一連の実験が示唆に富んでいます。

 まず、学生を対象とした模擬試験の様子を観察した実験では、先の研究結果と同様に、答えを変更した方が総じて点数が良いという結果が出ました。

 加えて、答えを変更した場合において、『正答を誤答に変えて失敗した』ケースと『誤答を正答に変えることができた』ケースの比率は1対2で、有利な選択と言える結果でした。

 続く実験においては、二択問題でどちらが最初に正解だと思ったかも学生に答えさせ、その後すぐに、答え合わせをしました。また、その一ヶ月後に、この問題にどう答えたかの記憶に関する質問をしたものでした。

 答え合わせの結果、実際の正答率は『答えを変更した』場合が『答えを変更しなかった』場合を上回っていました。

 しかし、一ヶ月後に学生が覚えていた内容はこれとは別のことでした。

 『答えを変更した』場合に何回間違ったかを質問すると、実際に間違った回数より多い回数を記憶していました。

 逆に、『答えを変更しなかった』場合に何回間違えたかを質問すると、実際に間違った回数より少ない回数を記憶しているということがわかりました。 

 分析の結果、後悔の影響で記憶にバイアス(偏り)が働いていることがわかっています。

 一般的に、人は、自分は何もしなかったという不作為に対してはあまり責任を感じない。

 反して、行為に対しては大きな責任を感じるものです。

 まして、行動を起こした結果、間違えた場合には強い後悔の念を抱く。

 この後悔の念が、『最初に選んだ答えをそのまま押し通す』ことを実際よりも優れた戦略だと思いこませます。

 実際には『解答を変更する』ことで、より多くの実績を上げられるにもかかわらず、その事を知った後でも、記憶のバイアスがなかなかそうさせてはくれないと、クルーガー教授は結論づけています。

 これは、ゴルフにおける様々な意志決定においても、同様のバイアスには注意しなければならないことを示唆しています。 

 新しい練習方法を取り入れた直後にミスが続くと、すぐに元の練習方法に戻してしまうのも。

 コースマネジメントを取り入れて、安全に攻略したつもりでも、結果的に大叩きしてしまった場合には、コースマネジメントを疑問視してしまうのも。

 改めて、お聞きします。

 アドレスした後に、いざ打とうという時、何か違和感を感じた場合、貴方ならどうしますか?

 ①アドレスを解いて、もう一度、最初からやり直す。

 ②違和感を感じつつも、そのまま、スイングする。


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