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アゲンストとは?〔ゴルフ用語説明〕

2017年10月10日 12:16

 アゲンスト とは ・・・

 『向かい風・逆風』を意味するゴルフ用語のことを言います。

 また、『アゲてる 』という表現もよく使われています。

 この英語の前置詞として使われる『アゲンスト(against)』は、『~に対して』という意味で使用されます。

 Play against the wind.とかThe wind is against us.という表現の中で通用するものですから、『アゲンスト(against)』自体には『向かい風』という意味はなく、そういう意味では和製英語と言えます。

 前置詞の『アゲンスト(against)』は、対抗し合う力同士が向き合うイメージの表現 です。

 リンクスのような強風・突風に負けないように人が全力で向き合っているイメージが正しいのかもしれません。

 一般的には『向かい風』には『into the wind 』と表現されることが多いのですが、この場合の前置詞『イントゥ(into)』は、人が風という大きな空間の中に入っていく時の方向をイメージした表現 になっています。

 日本語にも様々な表現方法があるように、風と人間の関係性などによって、画一的に表現されるものではなく、いろいろな表現があるわけです。

 名詞としての『向かい風』を意味する単語には、『headwind 』が使用されるのが一般的です。

 これも人が強い風に向かって進もうとした場合に、重心を前に傾けた体勢で『頭の方から受ける風』に由来する言葉というわけです。

 さて、実際にゴルフをする場合、『向かい風』はショットの飛距離だけでなく、方向にも影響を及ぼすものとして嫌われる傾向があります。

 進行方向とは逆向きの風の力によって、ショットの推進力が削がれるわけですから、飛距離が落ちるのは誰にでも想像できることですが、それだけの理由ではありません。

 これにはゴルフボールの飛翔の多くの部分が、バックスピンによる揚力(マグヌス効果)を利用していることと関係しています。

 逆回転しながら飛んでいるボールには、ボールの上部と下部に空気の密度差が生じるため、進行方向に対して上向きの力が働き、これがゴルフボールの揚力となっています。

 向かい風が強いほど、また、ボールスピードが速いほど、ボール周辺の密度が上がり、密度差も多くなるので、ボールがより吹き上がりやすくなるという理屈です。

 ボールを遠くに飛ばすためにある程度の揚力は必要ですが、揚力が上がり過ぎて、打ち出し角が高くなり過ぎたのでは、前に進む力が上向きに消費されるため、充分な飛距離が得られません。

 こうして向かい風の中ではショットの飛距離が落ちることになります。

 また、ショットの方向性に与える影響も同じ理由に起因しています。

 ショットが曲げるのは、バックスピンの回転軸が左右に傾いていることが原因です。

 先ほどのマグヌス効果による揚力は、回転軸の上向きの方向に働くため、回転軸が傾けば、働く力の向きも傾くことになります。

 仮に回転軸が右に傾いた場合、揚力として上向きに働く力の成分だけでなく、右に傾いた分だけ、右方向に働く力の成分が増えるわけです。

 原理的には回転軸の傾いていない純粋な揚力と全く同じ理由で、向かい風でこの作用が強められるわけですから、普段から曲がるボールほどより曲がりやすくなるというわけです。

 ただし、向かい風は悪いことばかりではありません。

 揚力が強く働く分、ボールは上げやすく、落下角度が大きくなるため、硬いコンパクションのグリーンでもグリーン上に止めやすくなるのが利点です。

 それにはボールにバックスピンをかける技術だけでなく、風によって上向きに変えられ、正確に距離が落ちる程度を経験から導き出す能力が必要とはなります。

 プロゴルファーなどの上手な人ほど、向かい風を上手く利用してスコアを伸ばしてくるのはこのためです。


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