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操作性とは?〔ゴルフ用語説明〕

2017年08月22日 14:45

  操作性 とは ・・・

 ゴルフクラブの応答性のことを言います。

 一般的には道具類を使用する上での扱いやすさのことを指した言葉ですが、ことゴルフクラブに関しては、少しニュアンスが違った使われ方をしています。

 道具の扱いやすさは、それを扱う者の技量に左右されるため、当然のことながら、『初心者が感じる扱いやすさ』と『上級者の感じる扱いやすさ』との間には、かなりの開きが生じます。

 ゴルフ初心者では、まだまだ練習不足ということもあって、スイング軌道やフェースアングルが安定しない人が多いものです。

 こうした不安定さを補うには、慣性モーメントの大きいクラブが向いているという表現を見聞きしたこともあるでしょう。

 慣性モーメントの大きいというのは、回転に対しての物理的な重さのイメージと云った、回転しにくい性質のことを言います。

 猛スピードで直進している車体重量が重いトラックは、急にハンドルを切っても、すぐには曲がってくれません。

 トラックのような重量物は、一度、ある程度の速度を得てしまえば、その慣性力の働きによって、直進性が高まり、容易には曲がらないことを示しています。

 対して、車体重量の軽いレーシングカーは、スピードを出していても、トラックに比べれば、きびきびと曲がってくれるものです。

 単に車重が軽いだけでなく、重量配分を最適化して、旋回性能に工夫が施されているわけですが、これは操作を誤れば、簡単にスピンしてしまうという性質を有していることでもあります。

 ゴルフクラブの場合、こうした性質はフェースを開閉する際などの応答性に現れます

 重心距離が長く、慣性モーメントの大きなクラブは、ミスヒットした場合でも、ヘッドが回転しにくいため、フェースの向きやスイング軌道に対する打球の直進性は高いと言えます。

 こういう意味では初心者向きとされるわけですが、反面、フェースの向きやスイング軌道を大きく外れてしまった場合には、簡単には修正が効かないのが難点でもあります。

 かたや、上級者用とされるクラブは、重心距離が短く、慣性モーメントの小さな部類のクラブです。

 フェースの開閉技術に長けた者が操れば、バックスピンの回転軸の傾きや回転数を変えて、曲げる方向や曲げ幅を自在に調節したり、転がし・止め・戻したりすることも可能となります。

 その反面、道具としての扱いも繊細であるため、ちょっとした操作ミスで、意図以上にやり過ぎてしまったり、まったく正反対の結果になったりと、技術が未熟な者にとっては操作が難しいものとなります。

 とはいえ、スイング中にミスに気付いた場合など、反射的に身体が反応し、ミスを軽減する方向にも機敏に反応してくれるため、上級者には好まれるというわけです。

 このようにレーシングカーのハンドリングのような遊びの少ないピーキーさを、ゴルフでは『操作性が良い』と表現していることになります。

 なぜ、万人にとっての『ゴルフクラブの扱いやすさ』ではなく、『上級者にとっての扱いやすさ』である応答性の良さを『操作性が良い』としたのか?

 現在でも、初心者にとってはほぼ不可能とも言えるほど、難易度の高いパープレーがゴルフの基準となっているように、ゴルフの歴史からも見ても、上級者のプレーを基準として、道具作りやコース造りがされてきたという経緯があります。

 コース設計家として有名な井上誠一氏も、コースを理解できるのは最低でもハンディキャップ20程度は必要とし、ハンディキャップ20以下のプレーヤーの技量を想定したコース設計を基盤としています。

 今でこそ、まったくの初心者がコース内でプレーすることも多く、商業的にも初心者用にとって、やさしいクラブも別途開発されて販売されるようになったものの、それ以前の道具と言えば、プロユース品を市販化したものがほとんどです。

 そうした経緯もあって、ゴルフにおける『操作性が良い』と云った場合には、万人にとっての扱いやすさではなく、『上級者にとっての扱いやすさ』が慣例となったのでしょう。


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