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パインストローとは?〔ゴルフ用語説明〕

2017年08月02日 11:38

 パインストロー(pine straw) とは ・・・

 松の葉を使った藁、つまり、松藁のことを言います。

 米国PGAツアーのテレビ中継を観戦していると、林の中に打ち込んだ選手が大量の松葉の上からリカバリーショットを打つのを目にする機会があるかと思います。

 この大量の松葉は自然に振り積もったものばかりではなく、コース管理の観点から人工的に敷き詰められたもの。

 昔から米国の林間コースにおいては、ラフの外側の樹木帯の根元、場合によってはプレーイングルート上の樹木の根元などにも、パインストロー(松藁)がマルチング資材として利用されています。

 これにより雑草の生育を抑制したり、病害虫の発生を抑制したりと、除草剤・殺虫剤の効果が期待できることが古くから経験的に知られているからです。

 近年、ある種の植物が体内で化学物質を生産・排出し、周辺の他の植物に対して有害作用を及ぼすばかりでなく、微生物や動物に対しても何らかの影響を及ぼすことが知られています。

 こうしたものを『アレロパシー(allelopathy; 他感作用)』と呼んでいます。

 一般にもよく知られているほど、有名なアレロパシー(他感作用)は、他の雑草の生育を抑えて群生してしまうセイタカアワダチソウ(背高泡立草)辺りでしょうか。

 昔から防虫剤として使用されてきた樟脳も、アレロパシー(他感作用)を及ぼす化学物質で、その名のとおり、クスノキ(樟)の材木から蒸留して取り出されます。

 クスノキの葉を嗅ぐと、微かに樟脳の香りがしたりします。

 樹木の葉っぱにも、他の植物の生育を抑制する効果があることも知られています。

 針葉樹の葉はその抑制効果が強く、その中でもアカマツ・クロマツといった松の葉の抑制効果は格別です。

 また、青い葉よりも乾燥した枯れ葉の方がその効果が高いことも、近年、実験で確認されていたりします。

 このパインストロー(松藁)によるマルチング方法を日本のゴルフ場に伝えたのは、ゴルフ黎明期のアマチュアゴルファー、指導者、コース設計家としても有名な赤星兄弟とも言われています。

 赤星四郎・六郎は共に米国留学経験があり、特に弟の六郎はパインハーストCCで開催された1924年スプリングストーナメントにおいて、日本人初の海外優勝を飾っています。

 パインハーストCCも松林の中にある林間コース。

 敷地内に発生する松の葉を再利用したマルチング方法は、下草管理の他、温度変化や土の乾燥・硬化から樹木を守ったり、用土の流出も防いだりと、何かと管理経費の節減に役立つことを学んで、日本のコース管理にも取り入れたというわけです。

 ゴルフ規則において、松葉は基本的にはルースインペディメントに該当します。

 ただし、ゴルフボールに付着しているものは、ルースインペディメントの条件から除外されます。

 ゴルフボールに付着していない松葉は、スルーザグリーンではルースインペディメントとして無罰で取り除くことができますが、取り除く際にボールが動いてしまうと、1打罰が課せられます。

 パインストロー(松藁)の上にボールが乗っている場合、松葉同士が支え合っている状態にあるので、ボールの近くの松葉には触らない方が無難です。

 また、何らかの救済を受けて、ドロップする際、ドロップする前にルースインペディメントを予め取り除いておくことは許されています。

 ごっそりと山のようなパインストロー(松藁)を取り除いて、ドロップするシーンをテレビ中継で見たことがある人もいると思います。

 ですが、その下は必ずベアグラウンドになっていますから、どちらも難しい条件に違いはありません。

 どちらを選ぶかは、得手・不得手、好みの問題と言えましょう。


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