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サイドサドルとは?〔ゴルフ用語説明〕

2017年07月16日 07:58

  サイドサドル(side-saddle) とは ・・・

 顔・身体の正面が目標に向くように、足先から踵までのラインがパットのラインと平行に、両足を揃えて構えるパッティングスタイルのことを言います。

 サイドサドル(side-saddle)は、その名の通り、ご婦人用に用意された横乗り鞍に跨った状態、片側に両足を揃えて乗る姿に似ていることから命名されています。

 サイドサドルを始めたのは、今も破られていないPGAレギュラーツアー史上最多勝利数82を記録しているサム・スニードです。

 晩年、名手サム・スニードもイップスに苦しみました。

 その中で、パットのラインを跨ぐように構えるクロッケー(croquet)スタイルを編み出し、イップスを克服しています。

 両脚を振り子の支柱として、股の下に垂らしたパターを振り子の力で打ち出す形になるので、緊張で手がこわばって、動かなくなったり、力が入り過ぎたりするのを防いでくれるのに効果的です。

 現在ではパットのラインを跨いで構えることはゴルフ規則16-1 eで禁止(1968年改正)されていますが、これは当時のサム・スニードのクロッケースタイルのパッティングが余りにもカップイン率が高かった故、それを受けてのことでした。

 ルールで禁止された後に、改良されて出来上がったのがサイドサドルという構えです。

 イップス対策として、腕の力に頼らずにタッチが出せる振り子運動が有効であると判断した結果、スプリットグリップで握り、振り子の支点を左手グリップ、左手とはかなり下側に離した右手を力点とし、振り子調に打つ方法を編み出します。

 これは現在の長尺・中尺パターの打ち方の原点とも言えるものです。

 この打ち方をパットのラインを跨がず、踏まずに立った状態で実践するために、苦肉の策として、生まれたのがサイドサドルの構えというわけです。

 この構えの利点は、顔がターゲット方向を向くという点です。

 距離を測るとき、人間の身体の構造上、目標に対して顔が正対するということが肝心。

 顔の正面にある2つの目は、三角測量と原理的に同じで、左右の視差から距離を計算しています。

 目で物を見る際、周辺視野でぼんやりと存在を確認することはできますが、直視して細部まで確認するのには、対象を中心視野で捉える必要があります。

 また、中心視野で対象を捉えて見る場合であっても、人を含め、顔の正面に目がついている草食動物では、日頃から顔を正面に向けて見る習性があります。

 これは毎回同じ条件で見た結果を記憶に蓄積し、測定誤差の少ない情報を数多く集めて、膨大な情報との比較分析から、できるだけ正確に距離を類推するためです。

 顔が目標に正対していないと、あやふやな内容の情報でかつ蓄積数の少ない情報の中から類推しなければならず、その分、距離を誤る可能性が高くなるというわけです。

 ゴルフが難しいと感じる理由の一つとして、オーソドックスなゴルフの構えでは、日常生活で得られた情報を活かせないからです。

 サイドサドルスタイルでは、顔が目標に正対しているので、普段の感覚どおりの距離感で、すぐさまパッティングの距離が合うのが利点の一つです。

 また、それだけではなく、打つ際に目標を中心視野で捉えつつ、ボールを周辺視野で捉えることによって、ラインに乗せて正確に打ち出すこともできるのが最大の利点となります。

 ジョーダン・スピースがカップを見ながら、パッティングするのも原理的には同じ。

 ゴルフの場合、止まった状態のボールを打つわけですから、ボールを周辺視野で漠然と捉えているか、もしくは脳内イメージでボールポジションを把握してさえいれば、事足ります。

 サイドサドルスタイルには方向性・距離感の両面で優れた打ち方ですから、形のこだわりさえなければ、イップスの方だけに限らず、機能的には誰にでもおすすめできる構えです。


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