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トッププロがダイエットに成功してもリバウンドせざるを得ないのは?

2017年05月11日 12:07

 ゴルフは他のスポーツ競技と違い、プロ選手であっても全ての人がアスリート体型をしているわけではありません。

 一昔前までおじさんのスポーツというイメージが定着していたとおり、下腹がたっぷりした体型の人でも活躍できる要素が含まれているのもゴルフの特徴の一つです。

 こうした中年体型の選手が海外メジャーのタイトルであったり、世界ランキング上位になってくると、メディアの注目を集め、容姿に対する評価も少なからず取り上げられてきます。

 羞恥心からか、健康のためか、家族への気遣いなのか、スポンサーへのイメージ的な配慮なのか、理由はどうあれ、太った選手の多くが成功して暫くすると、ダイエットに励むことになります。

 一般人のダイエットの場合と違い、周りの厳しい目もあることから、体重を落とすこと自体には成功をします。

 その落した体重を日常生活で維持することもさほど難しいことではないでしょう。

 ただし、必ずリバウンドしてしまいます。

 正確に言えば、これはリバウンドではなく、意識的に元の体重に戻さざるを得ない状況に追い込まれるからなのですが。

 ゴルフの場合、止まった状態の球を打つという競技であるため、臨機応変に動ける俊敏さが問われることはありませんが、ゴルフボールを遠くに飛ばすためにはスイングという一定の動作の中でのスピードは必要となります。

 スイングスピードと言うと、スリムな選手が軸を中心に高速回転するイメージがあるかもしれませんが、必ずしもスピードだけが飛びの要素ではありません。

 これは十数年前から言われている『ボール初速・打ち出し角・スピン量』という飛びの3要素のことではなく、重さという慣性力とも作用反作用とも言える要素としての話です。

 飛びの要素のひとつである『ボール初速』は、クラブヘッドとの衝突によるゴルフボーの打ち出しスピードであるため、ヘッドスピードが大いに関係してきます。

 運動エネルギーを計算する式では、質量に比例し、速さの2乗に比例することから、『ヘッド重量』を上げるよりも、『ヘッドスピード』を上げることの方が飛ばしにはより効果的であることがわかります。

 これをもって、プロもアマチュアもヘッドスピードを上げる努力に勤しむことになるのですが、機械と違い、生身の人間でこれを実践するとなると、なかなか上手くいかないというのが実情です。

 生身の身体でヘッドスピードを上げようとすれば、スイングの再現性が落ちるだけでなく、身体への負担も大きくなります。

 スリムで飛ばし屋の選手が腰痛に悩まされるのは、脂肪が少ないということも関係しています。

 過度な回転力を受け流しきれずに、身体が受け止める際、緩衝材の役目を果たす脂肪は、神経などの重要な部位を守る上で、非常に重要になってきます。

 ダイエットして回転スピードを上げるという考えではなく、筋力アップしてヘッドスピードを上げた分だけ、脂肪も増していく考えがゴルファーの健康管理面では必要というわけです。

 怪我をせずに安定した成績を残す上で、脂肪は必須と言えますが、体重の多さはショットの再現性も高めてくれる効果もあります。

 ゴルフクラブに関心のある方なら、ミスヒットの指標ともなる『慣性モーメント』というスペックが気になるかと思いますが、これは回転時の重さを表わす指標です。

 この数値が大きいほど、他の物に当たった場合でも、回転するために必要な力を多く必要とするため、簡単には回転しにくくなります。

 クラブと同様に、身体の重さもミスヒット時には『慣性モーメント』的な働きがあり、体重が重い人の方がミスヒットの影響が小さくなるものです。

 そもそも、地球上で自由に身体を動かすことができるのは、重力のおかげと言っても過言ではありません。

 無重力下では、暖簾に腕押し状態で方向転換もままならないもの。

 人は意識せずとも、重力の支えを起点として行動を起こしています。

 ダイエットして体重を落とすと、この支え自体が細く、弱いものとなってしまいます。

 見方を変えて、ゴルフで飛距離が同じ選手同士を比較する場合、体重の少ない選手の方が地面反力を活かす能力が高いと評価することもできます。

 飛距離・方向性・怪我予防という観点で、ゴルフではある程度体重が重い選手の方が有利に働くことが多いというわけです。

 ダイエットした選手がこれまでと同等の成績を維持しようとすれば、技術的にもアップしなければならず、怪我もしないようにコンディショニングにも入念にしなくてはなりません。

 技術的な限界域でしのぎを削っているトッププロの場合、技術的にアップすることは非常に困難な状況ですから、成績も振るわなくなるのは当然の結果です。

 こうして、成績の良かった頃の体重に戻さざるを得なくなって、運の良い選手は元の姿でカムバックしてくるというわけです。


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