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ゴルファーの原因不明とされる腰痛の原因とは?

2017年03月10日 12:31

 ゴルファーにとっては習慣病とも言える腰痛。

 アマチュアであっても練習熱心な人ほど、腰痛に苦しんだ経験をお持ちの方も多いと思います。

 急性の腰痛にはまずは安静が大事とされます。

 ただし、回復までの期間が長引くと、休養中には今まで苦労してせっかく練習で培ったものや掴みかけたものが失われていってしまわないかと、気が急くのもゴルファー心理として無理からぬこと。

 焦ってリハビリを開始して、腰痛が再発し、かえって回復が遅れるなんてことも多々ありますよね。

 病院でレントゲンやCTなどの検査を受けても、「腰に異常はない」と診断されたケースでは、「ではこの痛みはなんなの?」と医師に対して不審を抱くことすらあることでしょう。

 でも、それはお医者さんが言うとおり、腰に異常はないのだと思います。

 いわゆる『ぎっくり腰』的な神経の痛みは、余りにも激しく痛むため、そこにばかり目が向いてしまいがちです。

 本当に腰部に外傷がある場合には、よほどのやぶ医者でない限り、医師がその旨の診断を下すはず。

 それがなされていないということは腰には直接的な原因は無いということです。

 ただし、実際に痛むわけですから、どこかに必ず間接的な原因はあるわけです。

 医者の診断を仰いだという前提のもとで、ゴルファーに起こりやすい原因のお話しをさせていただきます。

 以前にも少し取り上げたことがありますが、筋・筋膜経線の話です。

 人間の身体はコラーゲン繊維を中心とした結合組織の網で覆われています。

 そこには筋肉や腱、骨などを含む、一連の膜状の結合組織群がいくつか形成されており、解剖学的にも筋・筋膜経線単位では分離しやすい構造になっています。

 腰に直接的な関係があるのは、主にスーパーフィシャル・バックラインと呼ばれる筋・筋膜経線です。

 これは大ざっぱに言えば、頭の額の部分から後頭部、首、背中、腰、尻、左右の足に分かれて、腿裏、ふくらはぎ、足裏へと一体となって繋がっています。

 この筋・筋膜経線の部分のどこかに異常が生じると、全体がひきつる症状が現れます。

 平常時であれば、ある程度のこわばりはバックライン全体で補い合って、身体に支障が出ないように調整されますが、硬縮が蓄積し、これが限界に達すると、弱い部分に痛みが生じます。

 腰部は日常生活でも負担のかかる部分。

 負荷が大きい部分ではそれを物理的に支えようとして、結合組織であるコラーゲン繊維とエラスチン繊維の糸が体内に増え、より密な網目状として張り巡らされています。

 腰部も密になるほど強化されて物理的な力には強くなっていくのですが、反面、結合組織自体の多さにそれ以外の重要なものが圧迫されやすい状態にもなります。

 人間の身体には血管や神経といった生命活動に重要なネットワークも同じく、全身を覆うように網目状に張り巡らされています。

 そのため、密になった結合組織が他から引っ張られると、結合組織の繊維と繊維の間隔が狭まり、血管や神経を圧迫して、そのときに激しい痛みを生じることになります。

 ですから、痛みの原因が必ずしも腰にあるとは限らないというわけです。

 腰痛の際には、うつ伏せの姿勢が良くないと云われるのは、この筋・筋膜経線が重力によって引き伸ばされるため、腰の痛みが増してしまうからです。

 このため、平静時であれば、この筋・筋膜経線全体を伸ばす筋膜リリースが良いのですが、痛みがあるときには直接関係する筋膜全体をリリースする方法は禁忌となります。

 また、仰向けの姿勢も良くないのは、骨格の位置関係も問題ありますが、額と足裏を除く、他のバックライン部分を自身の体重で圧迫してしまうため、神経が刺激されて痛みが増すばかりか、血流が阻害されて回復自体も遅れてしまうからです。

 スーパーフィシャル・バックラインが伸びきらない横向きの姿勢が腰痛には最適とされます。

 ゴルフスイングはいつも同じ方向に速くクラブを振るため、一方通行の偏りがある運動動作です。

 前傾軸の真上から見た場合、スイングのフィニッシュでは骨盤を反時計回りに回転させて、左股関節を後ろ側へ力強く、速く引く形を習慣とします。

 骨盤の回転は、足の往復運動を円運動に変換するクランク構造になっていますから、フィニッシュでは左足裏から左股関節にかけて引き伸ばされていく動作を繰り返していることになります。

 この習慣によって、筋・筋膜経線に左右非対称性が生じて、日常における骨盤の高さにもずれを生じさせます。

 こうした歪みだけでは、鈍く痛む慢性的な腰痛にはなっても、急性的な激しい痛みを生むことはそうそうあることではありません。

 ただし、ここに他の要因が積み重なっていくと、いずれは原因の特定しにくいゴルファー特有の腰痛を発症することにも。

 アスリートゴルファーであれば、走り込みや筋トレをした後に、正しくクールダウンしておかないと、筋肉の硬縮を招きますし、月一ゴルファーにあっては、反対に運動不足でも同様の状態に陥ります。

 こちらはスーパーフィシャル・バックライン上の短縮にもなるので、腰部を引っ張って腰痛を生じさせる直接的な要因となるので、比較的原因を特定しやすいものです。

 一番問題となるのは、スーパーフィシャル・バックラインとは直接的に関係のない筋肉の硬縮・癒着が腰痛に影響している場合です。
 
 ゴルファーに関しては、一般的に腕の力でクラブを振ろうとする傾向が強いため、肩甲骨の周辺の筋肉が硬直しがちです。

 この部分はスーパーフィシャル・バックラインとは別の筋・筋膜経線が幾つも多層構造で重なり合っています。

 多層構造で重なり合っていても、それぞれが独立して滑らかに動いている分には問題ありませんが、互いにくっついてしまうと、本来機能すべき方向とは違う方向に引きずられてしまいます。

 このとき、スーパーフィシャル・バックラインに短縮や歪みが蓄積していると、腰部の神経が直ちに圧迫されて、腰に痛みが生じるというわけです。

 ゴルファーにとっての腰痛の最終的な引き金は、この肩甲骨周辺の多層筋肉のこわばりであることが多く、ゴルファー特有腰痛の最大原因だったりします。

 肩甲骨周辺を軽く押したときに痛気持ちいい部分はありませんか?

 腰に痛みの出ない横向きの姿勢を取った状態で、その部分を揉み解していくと、腰の痛みが和らぐか確かめながら行ってみてください。

 その際の注意点は、スーパーフィシャル・バックラインが引きずられて、痛みが誘発しないように、背中を丸めて、筋・筋膜経線を緩めた状態で行うこと。

 気持ちいいからと言って、揉み過ぎてしまうと、揉みかえしのような更に筋膜が傷ついた状態になってしまい、腰痛が悪化することにも。

 あくまでも優しく、部分的に筋膜を前後左右にずらしていく感覚でリリースしてあげてくださいね。

 一度でも腰痛による辛い安静を強いられた方なら、肩甲骨周辺のリリースだけでも、段違いに早く腰痛が回復してくることを実感できると思います。

 早く回復して練習が再開できるといいですね。


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