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ボールが飛ばない人の平手打ち?飛ぶ人のフックパンチ!

2017年02月20日 13:47

 プロゴルファーのインパクトなど高速過ぎて、今まで見えなかった瞬間でも、撮影技術の進歩によって、誰でも確認することができるようになったのは、それほど前のことではありません。

 それ以来、ゴルフ雑誌などでも、シャフトの『しなり戻り』や『逆しなり』というキーワードで特集が組まれることが多くなっています。

 シャフト自体はヒッコリーシャフトにしろ、スチールシャフトにしろ、カーボンシャフトにしろ、柔らかく弾力性の富む素材で、その時代々々で最も適する素材と考えられたものが取り入れられてきました。

 シャフトの性質の基本は、力を受けたときに折れず、柔らかく撓って曲がるというしなやかさにあります。

 そのため、シャフトの横(側面)から力を加えてあげれば、簡単に曲げることができます。

 かたや、シャフトの軸線上に沿っている限り、いくら力を加えても、人の力程度では曲げることはできません。

 上から体重をかければ曲げることができると思うかもしれませんが、それはシャフト軸線からずれた方向から力を一度加え、横方向の力の成分で少し曲げた後、その曲がって横を向いた部分に対して力を加えているだけの話です。

 実質的にはシャフトの横(側面)に力を加えていることになります。

 最初から最後までシャフト軸線上にだけ力を加えて、シャフトを曲げることは容易ではありません。

 こうしたシャフトの性質を踏まえると、飛距離が出る人と出ない人とに違いがあることが気付きます。

 クラブを素直に振ると、先端に重いクラブヘッドが付いたシャフトはクラブヘッドをその場に残すような形に自然と撓ります。

 これが『順しなり』と呼ばれる現象で、一般的にも理解されやすいものです。

 プロのインパクトでは、クラブヘッドの位置がシャフトを追い越し、更にクラブヘッドがグリップを追い抜くような形で、シャフトが『順しなり』とは反対側に撓り戻ることが確認されています。

 これが『逆しなり』、『しなり戻り』と呼ばれる現象です。

 ボールがクラブヘッドとの衝突で得られるエネルギーは、理論上、クラブヘッドの重さに比例し、ヘッドスピードの2乗に比例することが知られています。

 これはクラブヘッドが遠心力で振られる関係上、シャフトが紐のように頼りないものと想定した場合の話です。

 シャフトの性質として、横(側面)方向の力には比較的弱いため、自然にクラブを振った場合にはこれが当てはまるかもしれません。

 ただし、『逆しなり』を起こしている状態では、ボールをシャフトが縦(シャフト軸線方向)に押す要素が幾分かは加わってきます。

 これによって、ボールの衝突でクラブヘッドが当たり負けしない強さが補強されています。

 より重いクラブヘッドを使用しているのと同様の効果を生んでいるわけです。

 一般的な感覚のとおり、クラブヘッドを重くすると、重さの分だけヘッドスピードは減少してしまいます。

 衝突のエネルギー換算式では、重さよりも速度の方が影響度は高いわけですから、ヘッドスピードが遅くなったのではエネルギー的には損してしまうわけです。

 ヘッドスピードを損なわずに、クラブヘッドを重くしたのと同様の効果をスイング技術によって賄っているわけですから、、『逆しなり』はまさに得ワザです。

 しかも、重たいクラブヘッドほど、撓りが大きくなることを考慮すると、このスイング技術があれさえすれば、逆しなりも大きくなる分だけ、ボールをシャフトが縦(シャフト軸線方向)に押す要素を大きくすることができます。

 飛ぶ人はこのスイング技術を駆使して、重たいクラブヘッドで更に飛ばすことができるので、飛ばない人との差は広がるばかりです。

 また、このスイング技術を身につけていないと、飛ばす方法はクラブヘッドを軽くしてヘッドスピードを増す方法しか無く、選択肢も狭まります。

 無い選択肢の中で、ヘッドスピードを上げようとするあまり、手を速く振ろうと試みるとどうなるか?

 手を速く振れば振るほど、手元が先行してクラブヘッドが遅れる『順しなり』が助長されていきます。

 これではクラブヘッドを軽くしたのと同様、エネルギー的にマイナスの効果になる分だけ、ヘッドスピードが速くなった効果を相殺しかねません。

 また、人間とは面白いもので、クラブヘッドが軽いと感じると、無意識にシャフトの縦(シャフト軸線方向)に押す要素を使おうとするせいなのか、今度は反対にハンドレート傾向が強くなってくる人もいたりします。

 シャフト軸線方向にあるソールでボールを打つのなら、当たり負けは防げるかもしれませんが、ゴルフはクラブフェースでボールを打つ競技、フェースが明後日の方向を向くことになるのでは、飛ぶ飛ばない以前の問題です。

 遠くへ飛ばすのには、どうしても『逆しなり』を生むスイング技術を身につけて、フェースを目標方向に向けつつ、シャフトで突く要素を得ながら、速く振らなくてはならないということです。

 ボールを平手打ちするようなシャフトの扱いではなく、ボクシングのフックパンチのような形で、ボールをグーで殴るようにシャフトを扱ってこそ、シャフトの性能は活きると覚えておいてくださいね。


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