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これが無いから飛ばない!?形よりも大事なグリップワーク

2017年02月08日 08:41

 プロゴルファーによるスイングの連続写真を見ると、フェースローテーションはあくまでもスイングなりの自然に映りますよね。

 だからといって、フェースローテーションは不要と早合点しないでください。

 ここで忘れてはならないのがゴルフクラブの構造。

 そもそも、ゴルフクラブはシャフト軸線上に重心がない構造になっているため、振れば振るほど、慣性によってクラブヘッドもその場に留まろうとするので、フェースは自ずと開きやすい構造にあります。

 スイングの連続写真でフェースが閉じているようには写らないのは、このクラブ構造によるフェースが開きやすい性質とフェースを閉じようとする身体的な動作が拮抗しているからと考えるべきです。

 スイングなりの自然にヘッドが返っているように見えても、ヘッドスピードが速いほど、フェースが開かないように維持するのに、フェースを閉じる方向により多くのエネルギーを消費しているということ。

 それに加えて、多くのアマチュアが最初は違和感を覚えるほど、ゴルフスイングでは強烈に左手が反時計回り(外旋)に反転する瞬間があります。

 ゴルフではスイングの再現性をより大切にすることから、「こんなに手首が回転していたら、インパクトで正確にボールを捉えることができるはずがない。」と感じ、これは間違いだなと曲解してしまうほどです。

 そのため、アマチュアゴルファーの多くがこれを教えられても、この手の動作の修得はおろか、練習にすら至らないというのが実態です。

 このことが上級者との間の決定的な差を生むことになります。

 これは教える側でも、このグリップワークを軽視し続けてきたのも問題かもしれませんが・・・。

 剣道・剣術でも『手の内』は明かせない極意と言われるほど、大事なことでありながら、グリップワークは人それぞれ違ってくるため、なかなか伝えるのが難しい領域でもあります。

 アームローテーション自体は比較的緩やかに行われますが、グリップワークは劇的です。

 米国のティーチングでは、グリップワークは『ミルキング(milking)』と呼ばれる『乳しぼりの動作』を例えとして、教えられています。

 乳しぼりでは、お乳が逆流しないように親指と人差し指で押さえながら、中指・薬指・小指の順に外側へしごいていきます。

 剣道では『手の内』のコツとして、茶道の『茶巾しぼり』に例えられます。

 「なぜ、剣道なのに茶道なの?」と訝しがるかもしれませんが、戦国時代以降の武士は嗜みとして、茶道を心得ていたため、武士にとって身近な茶道に例えられたのが現代でも伝承されているためです。

 それはさておき、こうした手順で左手のグリップを握ることによって、手がグリップを固定する役割だけでなく、『てこ』の支点と力点の役割を持たせることもできます。

 この場合の『てこ』は、大きな岩を棒で動かすような『力を得する』タイプのものではなく、力を損して、『速度を得する』タイプの『てこ』です。

 左手の親指・人差し指側が支点、左手の中指・薬指・小指側が力点となり、クラブヘッドが作用点となるので、『第1種てこ』に分類されます。

 てのひらの幅を差し引いたシャフトの長さ(40inch前後)に対して、てのひらの幅(4inch前後)というごく短い長さで『てこ』を動かすため、ヘッドスピードの加速倍率は約10倍と相当大きなものとなる反面、その分、相応の力を必要とします。

 元々、左手の親指や人差し指は支点として働くような性質を持ち合わせていないので、同時に右手の人差し指・中指・薬指・小指の基節(第二関節と第三関節の間)の部分を力点として、左手の回転を補佐する形を取ると、左手にかかる負荷が減ります。

 左手と右手の2つの力点を回転させながら、真ん中に支点を作りあげる要領です。

 その意味では、『第1種てこ』と『第3種てこ』の混合型とも言えます。

 あくまでも加速タイプの『てこ』ですから、原理的に大きな力が必要ですが、このグリップワークに慣れないうちは、特に力のベクトルが分散してしまうために、左のてのひらや右指にかなりの負荷がかかります。

 両手の2つの力点が支点を中心に、身体の左前方向に三次元的な円を滑らかに描けるようになるに連れて、次第に必要最低限の力で『てこ』を動かすことができるようになります。

 実は、シャフトのしなり戻り現象とはこの反時計回りのグリップワークから生まれます。

 傍から見ると、手元を止めているように見えるかもしれませんが、そうではなく、『加速てこ』を利用するのに手元を反転させて、なおかつシャフトを加速させているからこそ、進行方向とは逆方向にシャフトがしなるというわけです。

 ただし、切り返し後に腕を自然落下させた後、この回転を始める関係上、回転の方向はスイングプレーンに沿ったものとはかなり外れます。

 この回転方向のズレが感覚的にはなかなか受け入れられない方向であるからこそ、プロのように効率良く飛ばすことができる人は限られてくるのかもしれませんね。


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