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ヘッドスピードアップには腕の運動量を下げること

2017年01月21日 12:31

 ゴルフショットでの飛距離は、ボールスピード・打ち出し角・スピン量の飛びの三要素のバランスで決まるとされています。

 打ち出し角やスピン量は、重力が働く地球上で放物線運動であったり、空気との摩擦や圧力差などの空気抵抗や揚力であったりと、なかなか難しいことを考えなければなりません。

 それに比べて、ボールの初速が速ければ、遠くへ飛びそうだというのは、感覚的にも理解されやすいため、まずはボールスピードを上げることに取り組んでみようと思うことが多いのではないでしょうか?

 ボールスピードを上げるためには、ヘッドスピードとミート率を上げることが必要となります。

 現在、ミート率の指標とされるスマッシュファクターは、ボールスピードの数値をヘッドスピードの数値で割っただけのもの。

 ボールスピードを上げるという観点にだけ着目すれば、単純な要素のようですが、打ち出し角やスピン量とも関連して飛距離に反映してくるので、本質的な中身はなかなかに複雑です。

 結局のところ、ヘッドスピードを上げることが一番手っ取り早いと感じるかもしれません。

 それでは、速度を上げるべきヘッドスピードとは何でしょう?

 インパクト付近のクラブヘッドの速度ですよね。

 クラブのエネルギーをボールとのインパクトでボールに移動させて、ボールスピードを上げるわけですから。

 言うまでもなく、バックスイングのヘッドスピードが速くても、インパクト前のダウンスイングでヘッドスピードが最高速に到っても、インパクト付近でヘッドスピードが遅いのでは意味がありません。

 それではインパクト付近のクラブヘッドの速度を上げるには?

 ヘッドスピードを上げようと意識すると、人は漠然と腕を速く振ろうとする傾向にあります。

 『ヘッドスピード ≒ ハンドスピード』とイメージするようです。

 実際にヘッドスピードが速い人は、腕の振りであるハンドスピードが特別速いわけではありません。

 むしろ、ヘッドスピードが遅い人の方がハンドスピードは速かったりもします。

 プロのスイング動画をスロー再生して観察してみればわかりますが、腕はしっかりと写っていますが、クラブシャフトはヘッドに近づくほどぼやけて写りにくくなります。

 最近のゴルフ雑誌の連続写真では、カメラは性能が良くなり、1秒間の撮影コマ数も増えたため、クラブヘッドまでしっかり写った写真が載ることが多くなりましたが、一昔前の連続写真でもコマ数の少ない動画のスロー再生のようになっていました。

 これは腕の振りに比べて、クラブヘッドの振りが極端に速くなっていることを示しています。

 ここで注目したいのは、ヘッドスピードの速さではなく、腕の振りの遅さ・小ささです。

 最近のプロゴルファーは体幹の力を主体とし、体幹と腕の回転を同調させているため、特に横方向への腕の運動量が少ない傾向にあります。

 体幹スイングのスキーマ(構造的な枠組み)は、慣性モーメントの差を利用したエネルギーのスピード変換にあることは以前にも書きました。

 重い部位からより軽い部位に伝わる際に勝手にスピードが増す仕組みと簡単に考えても差し支えありません。

 ただし、これはあくまでも部位間の繋ぎ目である関節が滑らかな場合だけ。

 主に足首、膝関節、股関節、肩関節、肘関節、手首の関節などが関わりますが、可動域が狭いと、そこでエネルギーの伝達効率が落ちて、スピードは増しません。

 男性のヘッドスピードが遅い人は、筋力不足というよりも関節がぎちぎちに硬い場合が多く、筋力を増す意図で行った筋トレのせいで、ますます関節の動きが硬化してしまうケースも。

 全体的に部位間のエネルギー伝達が悪いことからこそ、一番クラブに近い部位である腕だけを速く振って、本能的に関節の数を減らそうとしているかもしれませんね。

 ただそれでも、肘・手首の関節が柔らかくないと、腕の加速させることだけにエネルギーを浪費してしまって、ヘッドスピードは上がりません。

 また、腕を速く振ろうとするのは、助走を取らない幅跳びのようなもので、クラブの一番近い部位である腕の小さなエネルギーしか使えないため、非効率的です。

 体幹スイングで大きく飛ばすためには、重力と地面反力を足の先から蓄えつつ、各部位で生じたストレット・ショートニング・サイクルのエネルギーを関節でロスすることなく伝え続け、一番軽いクラブヘッドまでリレーしていくことです。

 そのためには、最後のヘッドスピードが増すように関節の滑らかさを意識する方が大切で、むしろ腕の運動量を下げるくらいの意識が必要というわけです。


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