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バーチカルハザードとは?〔ゴルフ用語説明〕

2017年05月26日 09:52

 バーチカルハザード(vertical hazard) とは ・・・

 小高いマウンド、深いハロウ(窪地)、立木、林など、垂直方向に伸びた立体的な障害物のことを言います。

 障害物を回避する際にショットの高さの調整を必要とするタイプのハザードを総称した言葉です。

 コース設計であったり、コース攻略での障害物を分類する概念のひとつとなっています。

 この対極の概念として、バンカー及び池・クリーク・海といったウォーターハザードなどの平面的な障害物は『ホリゾンタルハザード(horizontal hazard)』と呼ばれます。

 リンクスコースでは環境条件から高い立木や林といったものは育たないため、平面的なコースと考える人もいるでしょうが、強い風雨や動物などによって形成された砂丘のうねりがそのまま利用されているので、想像以上に高低差が生じる箇所が存在します。

 ティーグラウンドで見えていたグリーン面がアプローチエリア付近のハロウ(窪地)ではブラインド状態になったりします。

 ハロウからのショットでは、高く打ち出して高弾道でボールの重さで止めるか、スピンを効かせて止めるのか、それとも1度斜面に当てて転がすバンプ&ランであるなら、強さ以外にも斜面に当てる角度・高さを調節する必要が生じたりします。

 リンクスコースではポットバンカーのように底の深いバンカーが有名ですが、現在のポットバンカーはバンカーの縁がソッド(芝土)やバルクヘッド(枕木)によって、きれいに整備されたものがほとんどです。

 改修以前のリンクスコースで、古いタイプのバンカーの中には、それこそ、山の片側斜面がそのまま荒れ地になったようなバンカーも存在していました。

 こうしたハザードはバーチカルハザードの原型とも言えます。

 ゴルフ人口が増加するに伴い、リンクスコースだけでは賄いきれないゴルファーを受け入れるために、内陸部にコースが作られるようになっていったわけですが、そこではリンクスのような目まぐるしく変わる強い風が吹かないため、風のハザードの代わりに別の障害物が用意されることになります。

 ここでは枝を這った立木であったり、コースを両側から圧迫する高い林であったりと、立体的な障害物がゴルフを心理的に難しく、面白くもしています。

 ただし、こうした立体的な障害物はあくまでもペナル的な位置付けですから、フェアウェイのど真ん中に立ち、正規のプレーゾーンを遮るような立木は設計上も問題外の邪道とされます。

 これがショートカットルートであったり、フェアウェイが2ルートに分かれている中央のラフにあるのであれば、正規のルートが別に確保されているので問題とはなりません。

 また、著名な設計家が過去に設計し、長い年月が経過したコースでは、大きく育ち過ぎた立木をどう扱うか問題となることが多々あります。

 その後のコース管理にまで細かく注意を残す設計家は少ないばかりでなく、たとえ責任感の強い設計家が将来のための重要なメモを残したとしても、コース側がその通り従わずに自分本位に変更してしまうことも。

 「ゴルフコースは設計家が作り、自然が育てる。」などと云いますが、コース管理での現状維持と自然の変遷との兼ね合いは、よほどの周囲の理解と協力が将来的に揃わないと難しいようです。

 バーチカルハザードという立体的な障害物は、あくまでもミスショットの後、リカバリーする際に初めて邪魔となるようなものです。

 次打で立木や林がスタイミーとなるようなエリアは避けてルートを想定し、コース攻略をすることがコースマネジメントの上では大切となります。

 仮にミスショットをして、林の中に打ち込んだり、立木がスタイミーになったりした場合には、通常のショットで要求される飛距離や方向性だけでなく、打ち出しの高さや曲げ幅といった要素も加わります。

 加えて林の中では陽当たりが悪い場所となるため、ベアグラウンドであったり、パインストローの上であったり、木の根のそばであったりと、ライの悪い場所がより難易度を高めてしまいます。

 ハザードのペナルティーの要素があるから当然と言えますが、逆に考えれば、技術的に低い人ほど、こうした場所に近づかないように注意することが大切で、コースマネジメントの重要性が相対的に高くなることも理解できるはずです。


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