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『孫子』の兵法に学ぶ!負けないゴルフ戦略

2013年11月13日 17:05

 ゴルフとの関連を述べる前に、まず、『孫子』についての予備知識が必要かと思うので、簡単な説明を。

【孫子という兵法書の概要】


 『孫子』十三篇とは、今から2,500年前もの昔、古代中国における『孫武』作の兵法書です。

 兵法書と言うと、戦争に勝つための奇想天外な策略集といったイメージが強いが、『孫子』十三篇は戦争に潜む普遍的原則、つまり、戦争の本質を分析・解明した点が、洋の東西を問わず、高く評価されています。

 『兵とは国の大事なり』と始まるように、戦いを国家の存亡を左右する一大事と位置づけ、戦闘で百戦百勝したとしても、最善の策ではないことを教えてくれます。

 これは『孫子』が書かれた時代背景が、春秋時代末期から戦国時代へと続く、敵国が自国の周りに乱立している群雄割拠の時代を反映しています。

 無計画に戦争を仕掛けることは、自国の国力低下、及び相手国の国力低下を招き、周辺の第三国に漁夫の利を奪われてしまうことを意味します。

 こうした状況下、負けないための兵法が生まれたという訳です。

 政治・外交・謀略・情報操作等あらゆる手段を使って、自国をできるだけ温存し、奪い取るべき他国をも疲弊させずに勝ち取ることが最善の策とされています。

 これが『孫子』の軍事思想の骨子になっています。

【ゴルフにおける負けない戦略】


 それでは、ここからはゴルフに当てはめて考えてみましょう。

 「アマチュアのゴルフは無謀」と指摘するプロや帯同キャディは結構います。

 プロのトーナメントの予選を観戦したことがある人はお気づきかもしれませんが、テレビ中継で放映されているような派手なプレーはほとんど見られず、淡々と堅実にプレーをこなしていく光景が目に入ってきます。

 けっして無理をせず、堅実にパーを重ね、計算できるところでスコアを伸ばし、特に難しいホールでは最小限の被害で済むボギーまでで押さえていこうとしている意図が窺えます。

 予選というふるいに掛けられ続けると、雑なゴルフは排除され、職業として洗練されたキメの細かいゴルフが必然的に残ってきます。

 一見すると派手さはなく、ドラマチックなところもありませんが、負けないゴルフの本質がここに集約されているように思います。

 『孫子』の教えの中には、虚実という考えがあります。

 虚とは空虚の意味から隙のある弱点を指し、実とは充実の意味から隙のない状態をいいます。

 虚実篇の最後には、「兵の勝は実を避けて虚を撃つ」と結んでいるように、けっして防御の堅い部分への攻撃はせずに、手薄な部分に攻撃を集中することの重要性を説いています。

 これは単に防御だけや攻撃だけの弱点・充実度に限らず、組み合わせの相性も含めた概念となっています。

 コース攻略の際、初めてラウンドするコースでは、HDCPで難易度の高いホールでは無理せず、見える範囲内にボールを置くようにするとか、よくラウンドするコースであれば、苦手ホールで安全策を採ることがこれに該当します。

 個別のハザード等の例で言えば、OBや池に打ちこんだ場合には、300ヤードを越えるスーパーショットであっても、実を撃つ無駄な行為となるのは自明です。

 バンカーショットが得意な方の場合、バンカーを狙って打つことは虚を実で撃つ有効な戦術と言えなくもないですが、バンカーセーブ率と他の選択の成功率との相対的な比較によって判断すべきところでしょう。

 各ホールの幅の範囲内に打つことのできないのがわかっているのに、そうしたクラブを選択すること自体も、実を虚で撃つ無駄な行為です。

【イップスの予防は負けないゴルフ、責めないゴルフ】


 「ゴルフでスコアを崩したところで死にやしない。挑戦することの方が大事」という反対意見をお持ちの方もいると思いますが、それはゴルフが好きであればあるほど、自分に対して危険な考え方となります。

 ミスショットした自分に対してありったけの罵詈雑言を浴びせる光景は、よく見かけるゴルフあるあるですが。

 無謀な挑戦をした結果に満足できなくても、自分を叱責してはいけません。

 ゴルフでは『シンキングボックス』と『プレーイングボックス』を分けて、自分の中の役割分担を明確にするという考え方があるように、命令を下す自分と命令を実行する自分は別人格です。

 これが他者との関係の場合を考えれば、答えは明白。

 もし、無茶な命令を下したのが指令官の方であるにもかかわらず、失敗の責任を取らされることをはたして受け入れられるでしょうか?

 こうした矛盾した行為は自分を酷く傷つけます。

 原因不明の病気とされるイップスも、こうした自傷行為の蓄積が原因に思えてなりません。

 イップスはゴルフ狂とも言えるほどの練習好きな方のみが罹る病気です。

 そして発症するのは恐怖を伴う場面。

 ある脳外科医によると、イップスは恐怖に対する意識喪失であると言います。

 敵軍に相対して戦慄する場面、罵詈雑言を浴び続けた士気の低下した兵隊に対して、どんな命令を下しても、命令どおりに操ることができないのと似ていませんか?

 ショートパットを外しても責任は貴方にはありません。

 責任は命令を下した側の貴方にあることを思い出して、自分を責めないでくださいね。

 コースマネジメントよりも、もう少し視野の広いゴルフの基本戦略として、負けないゴルフを心がけることは長い期間ゴルフを楽しむ上で欠かせないことだと『孫子』は教えてくれている気がしてなりません。


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