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インコーススタートに潜む弊害

2013年11月01日 19:42

 トーナメントの出場者が多い場合、1番ホールから順次スタートしていくと同時に、10番ホールからもスタートさせる方式が採られることがある。

 日本のコース設計の第一人者である井上誠一氏は、このインコースからのティーオフをあまりよく思っていなかったと言われている。

 井上誠一氏はコース設計にあたり、一つ一つのホールを個別に設計しているのではなく、18ホール全体の流れの中で一つのコースを表現している。

 それは気持ちの良いリズムでプレーできるような流れを数ホールに渡って意図的につくった後に、まったく性質の異なるホールを据えて、プレーヤーのリズムを崩し、そのプレーヤーの対応力を問うといった形などで使用されている。

 自分で流れを崩してしまいがちな一般アマチュアには、ほぼ無関係とも言える話だが・・・。

 技量の高いプロの中から、更に高いレベルのプロを選り分けるように設計された罠は、プロのトーナメントにこそ必要な仕掛けと言える。

 そのため、1番ホールから18番ホールへと意図して設計された流れを無視して、10番からスタートさせた場合には、こうした巧みな罠が機能せずに、平々凡々な別のコースをプレーしている様になることも。

 正規のルートであるアウトコースからプレーしている者に対して、プレーの公平性が保たれないのは問題である。

 例え、インコーススタートを想定し、10番ホールから18番、1番を経由して、9番ホールへの流れを予め別に設計したコースを造ったにしても、やはりアウトスタートとインスタートは別ものになってしまうという点は変わらない。

 こうした問題は出場者数の多さを起因とするものだが、トーナメント、ひいてはツアー全体の質が量にも支えられている点もあるため、単純に数を絞り込めば、解決する問題でもない。

 大会主催者側からすれば、悩ましいところだと思う。

 ゴルフ黎明期はマッチプレー形式が主であったので、コース難度の低下を無視すれば、公平性の問題は発生しない(井上誠一氏は怒るかもしれない)が、現在のような大人数がほぼ同時にスコアを競い合う形式、ストロークプレー競技のジレンマとも言える。

 午前スタートと午後スタートなどの時間差によって生じる気象条件の差も不平等と考えられないこともないが、相手は自然。

 神に対して、運・不運をとやかく言っても致しかたない。

 ただし、人が介在する不平等はできるだけ排除した方が好ましい。

 予選ラウンドでのインスタートはともかく、決勝ラウンドくらいは・・・。


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