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打ち上げホールの番手選びは?落下角度データの裏付け

2013年10月17日 16:01

 初めてラウンドするコース、打ち上げホールや打ち下ろしホールで、クラブ選択には迷いますよね。

 どれだけ番手を上げたらいいのか?下げたらいいのか?

 特にオナーだと、前の人を参考にというわけにもいかないので、尚更です。

 打ち上げホールや打ち下ろしホールの場合、地形的な風の影響も顕著になるのも気になるところですが・・・。


 今回は昔からよく言われている「打ち上げホールでは、コースヤーデージに高低差分を足した分のクラブを選ぶ」という格言の根拠について、考えてみたいと思います。

 最近のゴルフ関連におけるデジタル機器の応用はめざましく、以前はあやふやだったことでもデータによる裏付けで確証を得ることが多々あります。

 今回もその助けを借りましょう。

 TRACKMANというショット分析機器のサイトでは、米国PGA及びLPGAのツアープロによるショットの平均データが公開されています。

 今回参考にさせていただいたのは落下角度データ(Land. Angle)

 興味深いことに、どの番手であってもボールが落下するときの地面との角度はだいたい一緒。

 男子プロの場合、50度前後。

 女子プロの場合、47度といったところです。

 どちらも球の勢いが落ちて、落下してきた状態です。

 男女の落下角度の差は、男女間のヘッドスピードの違いによる最頂到達地点(Max Height)の違いによる差(男子プロ30ヤード、女子プロ25ヤード)を反映しているのかな?!

 アマチュアゴルファーの参考になるのは、ヘッドスピードで男子のアベレージゴルファーと大差ない女子プロ(平均41.4m/s)のデータを参考とします。

 47度という数値は接地時の落下角度であろうから、その前から放物線を描きながら、角度を増して47度の角度で平地に接地していることが予想できます。

 ですから、これよりも高い打ち上げのグリーン面への落下では、グリーン面が高くなる分、47度よりも小さな角度で接地します。

 45度にかなり近い角度になりそうですね。

 45度と聞いてピン!ときた人もいることでしょう。

 直角二等辺三角形(底角45度)の辺の比 1 : 1 : √2

 『2つの底辺は同じ長さ』ということから、

 打ち出したボールが45度で落下している最中に、高さxのグリーン面に落ちた場合、

 水平方向への飛距離の損失(本来ティーグラウンドと同じ高さの地面まで落下したときに得られるはずの飛距離x)は、グリーンの高さxと同じになります。

 言い換えると、クラブ本来の飛距離(キャリー)からグリーンの高さを引いたものがそのとき得られる水平方向の飛距離です。

 たとえば、ティーグラウンドよりグリーン面が10ヤード高い打ち上げホール。

 8番アイアンの本来の飛距離が130ヤードの人の場合、120ヤードしか飛ばないことになります。

 その結果として、「打ち上げホールでは、コースヤーデージに高低差分を足した分のクラブを選ぶ」という格言に繋がっています。

 ただし、この法則は『ティーグラウンドが水平なライである打ち上げホール』に限った話。

 ティーグランドがアップヒル(左足上がり)のライの場合、ロフト角のロスも考慮する必要が発生しますし。

 ボールの最高到達点(ヘッドスピード42m/s相当;約25ヤード)にも注意する必要があり。
 
 また、打ち上げだからといって、平地での目線・打ち方を変えてしまっては狂いが生じます。

 打ち下ろしホールでは、ティーグラウンドと同じ高さを通過した後、横方向へは空気の抵抗で益々スピードは低下し、その反面、下方向には重力の影響を受け続けて加速するので、相対的に落下角度は増していき、そのため、打ち下ろしの落差が大きくなればなるほど、この法則から外れていきますが・・・。

 以上の点に注意すれば、平均的なヘッドスピードのアマチュアゴルファーにとって、平らなライの打ち上げホールでは、「コースヤーデージに高低差分を足した分のクラブを選ぶ」ということは、充分目安になるようなので、覚えておいて損はありませんね。


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雨の日のゴルフ!そのメリット(利点)は?

2013年10月25日 15:07

 たまのゴルフなどでは、やっぱり陽気や天気の良い日にプレーしたいという気持ちも充分理解できます。

 雨の日のゴルフは、レインコートを着たり、グリップを濡らさないように注意したり、グローブや帽子、タオルなども含め、着替えを余分に準備しなければならないなど、結構煩わしいものです。

 でも、雨の日のメリットもたくさんあるんですよ。

 その中でも一番の利点は、ボールの飛距離(キャリー)を把握しやすいということです。

 普段のラウンドでは、ボールの落下地点の硬さや傾斜によって、どの程度ラン(ロール)したのかを正確に判断するのは難しい。

 その結果、ランというランダムな要素を含めたトータル飛距離から、おおよそのキャリーを推定していると思います。

 その推定が正しければ、何も問題はないのですが、自己評価に関しては何かとバイアスがかかって、誤認しやすいのが人の性。

 雨の日のゴルフでは、そんな間違った認識を見事に打ち砕いてくれる厳しさがあります。

 ティーアップしているティーショットであっても、自分が想像していたキャリーよりも飛んでいない現実を突きつけられます。

 言い訳として、レインコートを着込んで、身体の回りが鈍っているからとか。

 雨で身体が冷えて、身体が回らないとか。

 雨が降っているのでボールの勢いが削がれたとか。

 いろいろと言い分はあるかもしれませんが。

 まあ、どれも要因として無いとは言い切れないけれども、自分のキャリーはこの程度なんだと認められる素直さがあるか、無いかが、次のレベルへ踏み出せるかの分岐点。

 状況にもよりますが、実際のキャリーとそう大差はありません。
 
 キャリーの最低ラインとして認識しておきましょうね。


 二番目の利点は、普段、ボールを正しく捉えられているかを判断することができます。

 ティーアップされていないセカンドショット以降で判断してください。

 雨が降り続いていれば、地面が水を含んで柔らかくなっています。

 こうした状況では、クラブは刺さりやすく、正確に球を捉えられなければ、飛距離が極端に落ちてしまいます。

 ダウンブローでターフを取っているのか、そのつもりだったけどダフっているだけだったのかを見分けてくださいね。


 三番目の利点は、コースマネジメントの重要性を理解しやすい点です。

 水を含んだラフは、本来の存在理由である課罰的な価値を増してきます。

 普段と比べて、フェアウェイキープのアドバンテージが実感できるので、危険回避を重視する姿勢が自然と身に付く結果となります。

 雨に慣れないうちは、普段よりもやることが増えるので、その分、集中力が散漫になって、プレーのリズムが崩れないように、落ち着いてプレーすることも大切。

 幸いなことに、雨の日には来場者は少なく、雨が音を遮るカーテンの役目をしてくれるので、自然の静けさを感じながら、落ち着いてプレーしてみてくださいね。

  雨の日ゴルフを快適にするグッズ


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インコーススタートに潜む弊害

2013年11月01日 19:42

 トーナメントの出場者が多い場合、1番ホールから順次スタートしていくと同時に、10番ホールからもスタートさせる方式が採られることがある。

 日本のコース設計の第一人者である井上誠一氏は、このインコースからのティーオフをあまりよく思っていなかったと言われている。

 井上誠一氏はコース設計にあたり、一つ一つのホールを個別に設計しているのではなく、18ホール全体の流れの中で一つのコースを表現している。

 それは気持ちの良いリズムでプレーできるような流れを数ホールに渡って意図的につくった後に、まったく性質の異なるホールを据えて、プレーヤーのリズムを崩し、そのプレーヤーの対応力を問うといった形などで使用されている。

 自分で流れを崩してしまいがちな一般アマチュアには、ほぼ無関係とも言える話だが・・・。

 技量の高いプロの中から、更に高いレベルのプロを選り分けるように設計された罠は、プロのトーナメントにこそ必要な仕掛けと言える。

 そのため、1番ホールから18番ホールへと意図して設計された流れを無視して、10番からスタートさせた場合には、こうした巧みな罠が機能せずに、平々凡々な別のコースをプレーしている様になることも。

 正規のルートであるアウトコースからプレーしている者に対して、プレーの公平性が保たれないのは問題である。

 例え、インコーススタートを想定し、10番ホールから18番、1番を経由して、9番ホールへの流れを予め別に設計したコースを造ったにしても、やはりアウトスタートとインスタートは別ものになってしまうという点は変わらない。

 こうした問題は出場者数の多さを起因とするものだが、トーナメント、ひいてはツアー全体の質が量にも支えられている点もあるため、単純に数を絞り込めば、解決する問題でもない。

 大会主催者側からすれば、悩ましいところだと思う。

 ゴルフ黎明期はマッチプレー形式が主であったので、コース難度の低下を無視すれば、公平性の問題は発生しない(井上誠一氏は怒るかもしれない)が、現在のような大人数がほぼ同時にスコアを競い合う形式、ストロークプレー競技のジレンマとも言える。

 午前スタートと午後スタートなどの時間差によって生じる気象条件の差も不平等と考えられないこともないが、相手は自然。

 神に対して、運・不運をとやかく言っても致しかたない。

 ただし、人が介在する不平等はできるだけ排除した方が好ましい。

 予選ラウンドでのインスタートはともかく、決勝ラウンドくらいは・・・。


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『孫子』の兵法に学ぶ!負けないゴルフ戦略

2013年11月13日 17:05

 ゴルフとの関連を述べる前に、まず、『孫子』についての予備知識が必要かと思うので、簡単な説明を。

【孫子という兵法書の概要】


 『孫子』十三篇とは、今から2,500年前もの昔、古代中国における『孫武』作の兵法書です。

 兵法書と言うと、戦争に勝つための奇想天外な策略集といったイメージが強いが、『孫子』十三篇は戦争に潜む普遍的原則、つまり、戦争の本質を分析・解明した点が、洋の東西を問わず、高く評価されています。

 『兵とは国の大事なり』と始まるように、戦いを国家の存亡を左右する一大事と位置づけ、戦闘で百戦百勝したとしても、最善の策ではないことを教えてくれます。

 これは『孫子』が書かれた時代背景が、春秋時代末期から戦国時代へと続く、敵国が自国の周りに乱立している群雄割拠の時代を反映しています。

 無計画に戦争を仕掛けることは、自国の国力低下、及び相手国の国力低下を招き、周辺の第三国に漁夫の利を奪われてしまうことを意味します。

 こうした状況下、負けないための兵法が生まれたという訳です。

 政治・外交・謀略・情報操作等あらゆる手段を使って、自国をできるだけ温存し、奪い取るべき他国をも疲弊させずに勝ち取ることが最善の策とされています。

 これが『孫子』の軍事思想の骨子になっています。

【ゴルフにおける負けない戦略】


 それでは、ここからはゴルフに当てはめて考えてみましょう。

 「アマチュアのゴルフは無謀」と指摘するプロや帯同キャディは結構います。

 プロのトーナメントの予選を観戦したことがある人はお気づきかもしれませんが、テレビ中継で放映されているような派手なプレーはほとんど見られず、淡々と堅実にプレーをこなしていく光景が目に入ってきます。

 けっして無理をせず、堅実にパーを重ね、計算できるところでスコアを伸ばし、特に難しいホールでは最小限の被害で済むボギーまでで押さえていこうとしている意図が窺えます。

 予選というふるいに掛けられ続けると、雑なゴルフは排除され、職業として洗練されたキメの細かいゴルフが必然的に残ってきます。

 一見すると派手さはなく、ドラマチックなところもありませんが、負けないゴルフの本質がここに集約されているように思います。

 『孫子』の教えの中には、虚実という考えがあります。

 虚とは空虚の意味から隙のある弱点を指し、実とは充実の意味から隙のない状態をいいます。

 虚実篇の最後には、「兵の勝は実を避けて虚を撃つ」と結んでいるように、けっして防御の堅い部分への攻撃はせずに、手薄な部分に攻撃を集中することの重要性を説いています。

 これは単に防御だけや攻撃だけの弱点・充実度に限らず、組み合わせの相性も含めた概念となっています。

 コース攻略の際、初めてラウンドするコースでは、HDCPで難易度の高いホールでは無理せず、見える範囲内にボールを置くようにするとか、よくラウンドするコースであれば、苦手ホールで安全策を採ることがこれに該当します。

 個別のハザード等の例で言えば、OBや池に打ちこんだ場合には、300ヤードを越えるスーパーショットであっても、実を撃つ無駄な行為となるのは自明です。

 バンカーショットが得意な方の場合、バンカーを狙って打つことは虚を実で撃つ有効な戦術と言えなくもないですが、バンカーセーブ率と他の選択の成功率との相対的な比較によって判断すべきところでしょう。

 各ホールの幅の範囲内に打つことのできないのがわかっているのに、そうしたクラブを選択すること自体も、実を虚で撃つ無駄な行為です。

【イップスの予防は負けないゴルフ、責めないゴルフ】


 「ゴルフでスコアを崩したところで死にやしない。挑戦することの方が大事」という反対意見をお持ちの方もいると思いますが、それはゴルフが好きであればあるほど、自分に対して危険な考え方となります。

 ミスショットした自分に対してありったけの罵詈雑言を浴びせる光景は、よく見かけるゴルフあるあるですが。

 無謀な挑戦をした結果に満足できなくても、自分を叱責してはいけません。

 ゴルフでは『シンキングボックス』と『プレーイングボックス』を分けて、自分の中の役割分担を明確にするという考え方があるように、命令を下す自分と命令を実行する自分は別人格です。

 これが他者との関係の場合を考えれば、答えは明白。

 もし、無茶な命令を下したのが指令官の方であるにもかかわらず、失敗の責任を取らされることをはたして受け入れられるでしょうか?

 こうした矛盾した行為は自分を酷く傷つけます。

 原因不明の病気とされるイップスも、こうした自傷行為の蓄積が原因に思えてなりません。

 イップスはゴルフ狂とも言えるほどの練習好きな方のみが罹る病気です。

 そして発症するのは恐怖を伴う場面。

 ある脳外科医によると、イップスは恐怖に対する意識喪失であると言います。

 敵軍に相対して戦慄する場面、罵詈雑言を浴び続けた士気の低下した兵隊に対して、どんな命令を下しても、命令どおりに操ることができないのと似ていませんか?

 ショートパットを外しても責任は貴方にはありません。

 責任は命令を下した側の貴方にあることを思い出して、自分を責めないでくださいね。

 コースマネジメントよりも、もう少し視野の広いゴルフの基本戦略として、負けないゴルフを心がけることは長い期間ゴルフを楽しむ上で欠かせないことだと『孫子』は教えてくれている気がしてなりません。


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身長で変わる!スイングタイプとコースマネジメント

2014年01月21日 12:56

 ゴルフスイングと身長は切っても切れない関係。

 ゴルフではアドレスで前傾姿勢を取り、その角度を維持しながらスイングをしますよね。

 この前傾角度を前提として、ゴルフクラブ自体のライ角やクラブ長も決まってくるわけです。

 こうした理由から体型、特に身長によって、必然とスイングタイプにも傾向が生じてきます。

 平均的な日本人の身長、もしくは低めの人では、どうしても横振りになりやすい傾向にあります。

 また、長いクラブを使えば、その傾向は更に強くなります。

 横振りタイプでは、横回転の要素が増えるため、出球のコントロールやフェースコントロールなど左右のコントロールが難しく、ストレート系の球筋が打ちにくいという特徴があります。

 これはある意味、スピンがかけやすく、積極的にボールを曲げれば攻めやすいことを示しています。

 「ゴルフはボールを曲げた方がやさしい」と昔から言われているのは、日本人の平均的に低い身長との兼ね合いから生まれた格言のひとつと言えるかもしれません。

 縦振りに比べて、この横振りでは上下のコントロールは比較的簡単で、トップやダフリなど縦のミスに強いため、ショットの飛距離が安定しやすいというメリットもあります。

 逆に欧米人などに多い背の高い人では上からクラブを振り下ろすため、縦振りになりやすい傾向があります。

 縦振りタイプでは、縦回転の要素が強まるので、ストレート系のボールが打ちやすいという特徴があります。

 重力を利用しやすいことに加え、サイドスピンで消費されるエネルギー量も少なくなるので、飛距離は出しやすいというメリットもあります。

 その反面、上下のコントロールが難しく、トップやダフリなど縦のミスに弱いため、飛距離の安定性は低くなりがちです。

 英語で「ダッファー【duffer】」はゴルフの下手な人を意味しますが、duffは打ち損ねることを意味しています。

 ダフる = 打ち損ねる  
 
 このことからわかるように、背が高い人にとって、ミスの原因の多くは縦のコントロールにあることを示しているわけです。

 このように、身長を要因とするスイングタイプによって、扱いやすい球筋とかミスの傾向とかも違ってくるわけなんですね。

 コースマネジメントにおいても同様。

 横のミスを前提にコースマネジメントするのか?

 縦のミスを前提にするのか?

 ゴルフコースに自分の癖を重ね合わせて、コース攻略を組み立てていけば、よりストレスの少ないゴルフができるかもしれませんね。


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PGAツアー優勝選手の条件から学ぶゴルフマネジメント

2014年02月03日 11:10

 どんな選手がプロフェッショナルと感じるだろうか?

 ビッグスコアを出した選手は目立つが、最近ではプロを目指すトップアマも多くがボーンゴルファーということもあって、一日だけならプロと遜色ないスコアを出してくることもある。

 プロの場合、プロ意識が強くなればなるほど、年間通してできるだけ高いパフォーマンスを維持するように、また、プロとしてできるだけ長く活躍できるように配慮してプレーするようになる。

 ひとつの大会、1日のスコアだけに全力を傾けて、がむしゃらにプレーすることは、余程の理由がない限り、滅多にないことだと言える。

 PGAとJGTOのトーナメントを比較したとき、一番目に付く違いは4日間のスコア。

 72ホールの合計スコアというよりは、4日間続けてコンスタントに好スコアを出せるかどうかの差異。

 18ホールだけに抜き出してみれば、日本のトッププロもPGA上位のプレーヤーと同等のスコアを出すことがある。

 だが、PGAツアーのトーナメントで優勝するには、各大会によってコース、セッティング、天候などによる難易度の違いはあるものの、その日のベスト3に入るようなスコアを4日間続けて出すことが求められる。

 一日のもたつきでも、すぐに下から追い抜かれてしまう。

 プロスポーツの場合、体も頭も絶好調というのは、年間通して数回程度とも言われるように、いくら世界レベルのトーナメントプロといえども、4日間通して絶好調ということはまず考えられない。

 他のスポーツでも共通したことだが、体調の悪いときであっても、頭を使って騙しだまし『そこそこの結果』を出すというのがプロの仕事とよく言われる。

 PGAツアーの場合、実力選手の層が厚いため、その『そこそこの結果』のレベルがめっぽう高く、とても騙しだましに見えないが・・・。

 『体調のバイオリズム』&『頭脳のバイオリズム』が好調のときだけでなく、体調か、頭脳の調子のどちらかが悪いときにも、両方が好調のときとさほど変わらないゲームメイキングがPGAでは必須となる。

 体調が悪いときにも、集中力を切らさず、慎重に攻めるのには精神力ばかりでなく、体力面でのスタミナも影響しており、単にメンタルだけの差とも言えない。

 加えて、体調面の不調を補うのに必要な思考力も問われている。

 結果、技術的な差はもちろんのこと、体力・精神力・思考力を合わせた総合力の差となって現れてしまう。

 こんなレベルの高いゴルフは望むべくもないが、レベルの違いはあっても、平均的なアマチュアゴルフも同じ。

 ゴルフの実力を比較するときによく言われるように、平均スコアが一緒でも、スコアのばらつきが少ない人のほうが実力は上だとみなされる。

 ベストスコアを目指すゴルフから、ワーストスコアが出そうな状況でも諦めず、スコアをまとめるゴルフへ。

 がんばりましょうね!


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コース設計の流派!戦略性が高いゴルフコースとは?

2014年03月10日 10:39

 ゴルフコースを賞賛するときに『戦略性が高い』という言葉がよく使われています。

 グリーンが池の中にぽつんと浮かんだアイランドグリーンのように、攻略の難しいホールを指して、『戦略性が高い』と間違って使用されていることもあるので、注意が必要です。

 アイランドグリーンの攻略は、キャリーで池を越して浮島状のグリーンへ乗せるというひとつの方法しか考えられないので、むしろ『戦略性』に関しては低いホールです。

 コース、ホール自体からすでに戦略は与えられているので、戦術思考はともかく戦略思考の必要ない『ターゲットゴルフ』に該当します。

 こうしたミスショットを罰する目的で、ハザードを数多く配置する設計スタイルは、ペナルパターン(課罰型)と呼ばれています。

 ショットに関する技術が試されるコース設計とも考えられます。

 この設計スタイルの源流は1800年代の海岸砂丘のゴルフコース、つまりリンクスコースにあります。

 リンクスコースができた頃は、大規模な造成工事を行う技術も意志もない時代ですから、自然の大地の中にあるハザードやグリーンに適した場所を見つけて、それをそのまま利用し、最適なルートを設定したものがゴルフコース。

 当初のこうしたルーティングやホールレイアウトは、プレーヤー自身が決め、後にコース設計家の仕事となりますが、ハザードは造るものではなく、ゴルフコースは自然(神)が創ったと言われる由縁です。

 その後、内陸にもゴルフコースをとの要求に応え、リンクスコースを真似て、人の手によってゴルフコースが造成されるようになると、似たようなハザードでも批判の対象となります。

 神はどんなに理不尽でも許されますが、人が造ったゴルフ場となると公平性が要求されます。

 公平性を保つためには、プレーヤーが犯す全てのミスと同じ数のハザードが必要となるので、ハザードだらけのホールになってしまいがちです。

 そして、上級者よりも初心者への影響が大きいという偏りがあるのは問題だと。


 リンクスコース模倣の失敗から、1900年代に入ると、リンクスコースの良い部分をエッセンスとして抽出する試みがなされます。

 上級者を飽きさせないほどはやさしくなく、かつ初心者がプレーを諦めてしまうほど難しくないレイアウトのホールを設計することが主流となってきます。

 頭を使えばスコアが良くなる攻略ルートがコース設計の中に織り込まれているもので、これがストラテジックパターン(戦略型)と呼ばれる設計スタイルです。

 フェアウェイの特定のエリアにショットすると、グリーンへのアプローチが著しく有利になる余地が用意されているのが特徴となっています。

 グリーンの片側が難しいハザードでガードされているとか、グリーン面が片側へと極端に傾斜しているなど、グリーンへの入口が片側に設けられている設計なども、こうした意図が含まれれば、ストラテジックパターン(戦略型)を構成する要素となります。

 ただし、そのグリーンを攻略するのに有利なランディングエリアの周辺には、ティーショットを打ちにくくする目的で、フェアウェイバンカーやウォーターハザードが配置されていることが多いのも特徴のひとつです。

 そのため、コース戦略への思考がスコアに影響することは確かですが、ショット技術も併せて必要となります。

 ボギーにとどめるにはやさしいが、パーやバーディーを取るのは難しいという絶妙なバランスがもたらされるというわけです。

 ストラテジックパターン(戦略型)では、攻略ルートが複数用意され、その数が多いほどスケールの大きいコースとして高い評価を受けます。

 プレーヤーが自身の腕前に応じて、どのルートを選ぶか決める事ができるわけですが、ハザードの近くにボールを置ければ、次打が有利になるルートが多く、そこに心理的な葛藤も生まれて、ゴルフの妙味を増します。


 同様の考えの流れとして、ストラテジックパターン(戦略型)から派生したヒロイックパターン(英雄型)という設計スタイルも、米国で発展してきました。

 元は世界で最もコピーされたホールとして有名な『レダンホール』が、その原型とされていますが、米国ではウォーターホールで独自の発展をみせます。

 プレーイングゾーンを斜めに走るウォーターハザードを越え、ティーグラウンドから飛ばせば飛ばすほど、グリーンへのアプローチが有利になるようなホールがこの設計スタイルの代表です。

 ストラテジックパターン(戦略型)と同様、複数の攻略ルートが選べるエリアが用意され、リスクの高いルートほど、次打が有利な場所から打てるという意味では一緒ですが、ティーショットにより高いギャンブル性を持たせ、失敗したときにはよりダメージが大きい『ペナルハザード』的なハザードになっています。

 ストラテジックパターン(戦略型)にしても、ヒロイックパターン(英雄型)にしても、競技ゴルフなどの競った局面では、特に面白味が増します。


 ペナルパターン(課罰型)、ストラテジックパターン(戦略型)、ヒロイックパターン(英雄型)と時代順にみてきましたが、決してヒロイックパターン(英雄型)が最も優れているということではありません。

 幾つものバリエーションが考え出されているとはいえ、ひとつのパターンだけでは直ぐに飽きられてしまいます。

 名物ホールの集まりがコースの評価を高めるのではなく、様々なホールが混在し、コース全体として織りなす流れ、それに臨機応変に対応する能力が問われるコースこそ、世界的に高い評価を受けているコースと言えるようです。

 自分の能力を過大評価した者が、自分の実力をわきまえてプレーする者に負けてしまうことがあるのも、ゴルフの妙味のひとつですが、そんなことが起こるのもこうした設計によるところが大。

 リンクスコースを創った自然に感謝するとともに、そのエッセンスを他のゴルフコースへもたらしてくれたコース設計家の方々に感謝せずにはいられません。

  著名なコース設計家別のゴルフコース


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バンカーの役割を理解した!ひとつ上のバンカー活用法

2014年03月15日 10:55

 初心者にとっては、バンカーは脱出に打数を費やす、できるだけ避けたいハザード。

 コースマネジメントでもバンカーを避けるように勧めることもありますが、すべてが危険なものばかりではありません。

 特殊なものでは、セーブバンカーと呼ばれるバンカーは、谷などへボールが落下するのを防ぐために造られ、ボールを無くしてプレーの継続性が絶たれるのを防ぐ役割を担ってくれています。

 また、戦略性のために配置されたバンカーは、入れてしまえば不利に働くようになってはいるものの、裏を返せば、最適な攻略ルートがその近くに存在していることを暗に示しています。

 コースマネジメントを意識し始めたとき、バンカーをきちんと避けようとする気持ちが強すぎる余り、避け過ぎてしまって、普段よりもかえってスコアを落としてしまうことがよくあります。

 逆に、バンカーに入っても構わないと思って放ったショットがバンカーの近くに落ち、思いのほか好スコアでホールアウトすることもあります。

 こうしたことでコースマネジメントがあたかも無意味であるかのように早合点してしまうのは早計です。

 こうしたことは単なる偶然ではなく、戦略的に配置されたバンカーではむしろ当然のことで、フェアウェイバンカーにしてもガードバンカーにしても近づけば近づくほど有利に働くようにコース設計されていることが原因となっています。

 ですから、戦略的なバンカーは避け過ぎず、バンカーに入るほどは近づき過ぎないことが大切となります。

 といっても、戦略性が高いと評価されているコースであっても、すべてのバンカーが戦略的に配置されたバンカーというわけではありません。

 ミスショットを罰する目的で造られたペナルパターン(課罰型)のバンカーの場合にあっては、そのバンカーが置かれた箇所はミスショットしたときに行きやすいエリアというだけですから、こうしたバンカーに近づけてもコース攻略的には有利には働きません。

 コースをよく観察し、どういう意味のバンカーなのかを経験の中から判断できるようにラウンドを重ねていくしかありません。

 ゴルフを始めたばかりの人は、できるだけバンカーの少ないゴルフコースを探す傾向がありますが、もう少し上手になると、バンカーの無いホールというのは、意外にやりにくいことに気づきます。

 バンカーの無いホールは、思いのほか構えにくく、目標が定まらないために、ショットの方向性は狂いやすいという傾向があります。

 上級者になればなるほど、ゴルフコース内のあらゆるものを目印として使っており、バンカーもそのひとつです。

 飛球の方向性の大部分を占めるのは、ボールが曲がることより、出球(ボールの飛び出し方向)のコントロールにあり、上級者であっても難しい部分と言われています。

 方向取りに活用することもできる数少ない材料であるバンカーをあまり毛嫌いしては可哀想というものです。

 コースの目印として積極的にバンカーを利用することで、精神的に萎縮することなく、伸び伸びとスイングするのもメリットとなります。

 そもそも、バンカーが一つもないコースはイギリス王室領地内にある『Royal Ashdown Forest Golf Club』以外聞いたことがなく、ほとんど皆無であると思います。

 普通のゴルフコースにはバンカーは必ずあるので、いずれは慣れて、難しくて楽しいと感じられるようになることを陰ながら応援していますので、頑張ってチャレンジしてくださいね。


 OBやプレーイングゾーンにかかる立木なども障害物ですが、ゴルフルールの中で、ハザードとして定義されているのは、バンカーとウォーターハザードだけ。

 道具の進化に伴い、プロにとってのバンカーは、ハザードとしての意味合いが薄れてきていると言われ続け、トーナメントコースではウォーターハザードが幅を利かせています。

 ウォーターハザードに入ってしまうと、ペナルティを課せられるというだけでなく、ゴルフの基本原理である『あるがまま』は途切れ、プレーの継続性は絶たれてしまうという欠点があります。

 また、1ペナにはなるものの、次打は通常のショットと何ら変わらず、プロの技術の見せ場は失われてしまうのも欠点と言えます。

 かたやバンカーの場合、たとえ入ったとしても、ペナルティを課せられることはなく、『あるがまま』でプレーが継続され、リカバリーショットという見せ場も残ります。

 サンドウェッジの登場で、ハザードとしてのバンカーの価値が下がったものの、バンカーセーブ率が依然として低いのはバンカーが効いている証拠です。

 アマチュアにとっては、リカバリーショット如何によっては、まだ好スコアも期待できる機会が残っており、こうした難しいショットにチャレンジし、成功することこそ、ゴルフの醍醐味と言えます。

 一方、プロにとってはバーディーを取り損ねたことによって、その後の集中力を乱す心理的なハザードとしての価値もあります。

 名コースと謳われるコースがプレーヤーを育てると言われるのは、プレーを通してこうした適切なハザードであるバンカーの意味合いを自然に学べるという点にあるのかもしれません。

 バンカーを恐れず、有効に利用して、ゴルフの難しさを是非とも楽しんでくださいね。

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フェアウェイの順目・逆目の使い方

2014年04月06日 11:44

 芝目と言えば、グリーン上の順目や逆目を思い浮かべる方が多いと思いますが、フェアウェイも大型芝刈機でカットする関係上、芝目ができます。

 芝の刈幅は、使用する芝刈機によって違うのですが、大体68~150インチ(約2~4メートル)くらいが一般的なサイズ。

 刈り込んでいく方向に芝が寝て、順目になっていきますが、作業効率のため、折り返しながら刈り込んでいくので、ティーグラウンド方向から見て、逆目の部分もできてきます。

 グリーンと同様に、白っぽく見える部分が順目で、黒ずんで見える部分が逆目に。

 日本のグリーンの多くはベント芝へと改造されてきましたが、グリーンと違いフェアウェイでは、北海道などの夏涼しい地域を除けば、日本の大部分の地域ではコーライ芝やバミューダ芝などの暖地型の芝です。

 こうしたコーライ芝やバミューダ芝は芝目が強く、フェアウェイにも、強い芝目が現れます。

 トーナメントを開催するゴルフコースだったり、コース管理に力を注いでいるゴルフ場では、縦縞のゼブラカットより手間のかかるダイヤモンドカットという綺麗な模様になったコースを目にすることも多くなりました。

 このようなカットの仕方は、単に見た目の綺麗さだけでなく、平らではないゴルフコース内の複雑なアンジュレーションの傾斜に沿って、芝の刈高を揃えられるといった実用的な側面があったりします。

 さて、こうしたフェアウェイの芝目、プロともなると、コース攻略にも活用しているという話。

 順目の方が、ランが出て距離が伸びやすいため、ドライバーで飛距離が欲しいときには、順目のエリアを狙っていくこともあるそうです。

 次打でフェアウェイウッドやロングアイアンを使用する予定のときには、ボールが浮いた状態になって打ちやすい逆目を狙うとか。

 逆に、次打でショートアイアンを使用する予定のときには、逆目では振り抜きが悪く、左に引っかける傾向やクラブが深く入り過ぎて、ショートしやすい傾向があるため、順目のエリアを狙うといった具合に。

 プロの場合、次打で使う番手の打ちやすさも含めた総合的なコース攻略を組み立てていくという話ですが、アマチュアの場合、フェアウェイの特定の部分を狙っていくのは、ちょっと無理がありますよね。

 それでも、芝目による打ちやすさやミスの傾向を知っていれば、少しはミスを減らすことができるかもしれません。

 アマチュアがティーショットでナイスショットした後、フェアウェイのど真ん中から凡ミスをするのも、少なからずこうした芝目の影響も考えられるので、よく観察して注意してくださいね。


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PGAツアーで日本人が足踏みする理由のひとつ

2014年08月24日 10:26

 世界最高レベルのゴルフツアーは?と聞けば、現在では米国PGAツアーだという回答に、誰も異論はないところ。

 PGAでNo.1になることを夢見て、世界中から才能豊かな選手が集まってくるのだから、戦いは熾烈を極めます。

 日本ツアーからも成績優秀な選手がスポット参戦したり、石川遼、松山英樹プロのようにPGAツアーにフル参戦するケースも増えてきましたが、なかなか本人が思うような成績が上げられずにいるようです。

 前から少しだけ気になっている事があるので、ここでお話ししたいと思います。

 それは技術的とも、コースマネジメントに関することとも言える部類の話なんですが・・・。

 PGAツアーは、北アメリカ大陸全土に渡る様々な地域、いろんな気候のゴルフ場で開催されています。

 フェアウェイやラフに使われている芝の種類を大雑把に分類しただけでも、バミューダ、ポアナ、ゾイシア、ベント、ケンタッキーブルーグラス、ライ、キクユ、フェスキューなど多岐に渡ります。

 いろんな分類の芝が複数混ざっている場合もあったり、同じ分類に属している芝でも品種による違いであったり、同じ品種であっても気候・地質に対する適応の違いであったりと、ひとつとして同じコースは無いわけで、その数の多さに比例してアプローチに関する技術も必要となってくるわけです。

 日本でフェアウェイやラフの芝は、涼しい地域にあってはベント、ケンタッキーブルーグラス、暑い地域ではバミューダなども使用されていますが、むしろ稀で主流は高麗芝や和芝です。

 高麗芝や和芝は芝が立ってボールが浮きやすいことから、比較的アプローチしやすく、そこで身につけた技術だけでPGAツアーで戦うのは困難と言われています。

 そのため、米国に渡った後、現地でいろいろな状況・芝に応じたアプローチ技術を身につけ、技の引き出しを増やしていく必要があるわけです。

 特に、粘り気の強い芝からのアプローチでは、ある程度ヘッドスピードを上げたアプローチが必要とされ、球を上げるアプローチが主となります。

 この球を上げるタイプのアプローチが曲者なんです。

 ライ角とロフト角などのゴルフクラブの構造上の問題とスイングの関係上、球を上げる場合、ボールの回転は完全な縦回転にならず、横回転の要素を含んだ軸の傾いた状態になります。

 アプローチではボールがグリーンに落ちた後、転がる様子を観察することによって、グリーンの傾斜や芝目を読む手掛かりとすることが基本となるわけですが、スピンが残った状態では参考にならないばかりか、ライン読みを間違える原因になりかねません。

 PGAツアーにフル参戦した日本のプロが、ショートパットを立て続けに外すのは、グリーンが速く、アンジュレーションが複雑というばかりではなく、こうした球を上げるアプローチによる情報不足、情報誤認が影響していると推測されます。

 ラウンドレポートしている青木功プロが「転がした方がゴルフは楽なのに」と感想をこぼすのも、単にアプローチが寄せやすいという理由からではなく、情報不足・誤認を原因とするミスパット、そのパットミスの心理的影響から生じる次のティーショットのミスといった悪循環を排除できることを、経験上、理解しているからに他なりません。

 フィル・ミケルソンやバッバ・ワトソンは球を上げる技術も卓越していますが、メジャーチャンピオンである彼らですら、球を上げるアプローチを多用し過ぎて、ショートパットを度々外すことがあるのですから、軽視できない問題です。

 ゴルフではショットでもなく、アプローチでもなく、パットでもない、その繋ぎとなる部分が重要だと改めて思い知らされます。

 これは、いろんな種類の芝であったり、いろんな状況からもできるだけ転がす技術を身につけるというテクニックの問題であるとともに、情報を得る手段を自ら増やすというコースマネジメントの問題でもあるわけですから・・・。

 レベルの違いこそあれ、アマチュアとっても考えさせられる問題ですね。


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一番手変わる向かい風の強さの目安とは?

2016年02月24日 11:54

 ゴルフという競技は、スコットランドの海岸沿いに形成されたリンクス(砂丘地帯)で発展したスポーツであるため、基本的には強風が吹きすさぶ中、プレーを楽しむことを基本とするゲームでもあります。

 リンクスでプレーする際に快晴無風の天気であれば、「残念な天気だったね」と声をかけられるほど、地元の人は風を日常的なものとして捉えています。

 無風であればなんてことのないコースであっても、ひとたび風が吹き始めれば同じコースであっても相当難易度は変わってきます。

 日頃プレーし続けて知り尽しているはずのゴルフコースが、まったく知らない難しいコースへと変貌してしまうため、それがわくわくするほど楽しいというわけです。

 楽しく感じるにしろ、怖いと感じるにしろ、こうした風の影響が予測しにくいのは、風が強いということではなく、風に意思があるかのように、強さや向きが変化し続けて、一定してくれないからです。

 そのため、ゴルフでは風の影響が比較的小さい地表付近をボールが飛ぶように弾道を低くする技術が有効とされています。

 ただし、こうしたノックダウン系のショットは相当ヘッドスピードが速くて、しかもスピン量をコントロールできる上級者向きですから、なかなかアベレージゴルファーが真似しても上手くはいかないものです。

 そこで結局は普段通りのスイングをすることになるわけですが、そうした中、風の影響を読むことが大切となります。

 昔から取り入れられている方法は、芝を千切って風に舞わせる方法です。

 軽いものや空気抵抗の大きいものほど、風の動きと近い動きになることを利用して、視覚的に風の動きを把握しようとする試みですが。

 方法自体はよく知られており、実際に行っている人も多いでしょうが、感覚的に利用しているだけの人がほとんどではないでしょうか?

 この方法は、実は番手を変える目安を知るという目的で昔から使われています。

 風の強さや向きは一定ではないし、ボールの打ち出し角やスピン量によっても風の影響は違うので、あくまでも目安として、実際に自分が行った際の結果で、フィードバックしてみる必要があることはあらかじめお断りしておきます。

 正面からの向かい風が吹いている場合、千切った芝が向かい風に乗って鉛直方向から45度の角度で後方に流されたら、クラブを1番手上げる目安とします。

 60度前後の角度で後方に流された場合は2番手上げ、ほぼ水平に近い80度の角度後方に流された場合には3番手上げるのが昔から言われている目安です。


 ただし、これはストレートボールの人の場合。

 マグヌス効果によって、ボールの進行方向に対して、向かい風が強くなるほど、回転軸が横に傾いたスライスやフックでの曲がり幅は大きくなります。

 単に風を受けて、進行方向に行く力を風に押さえられる力だけではなく、前進するエネルギーを回転するエネルギーで浪費する分、ストレート系の球筋よりも飛距離への風の影響度は大きくなります。

 スライスの場合、普段より右に曲げられるため、斜めから風が吹いている場合は、右斜め前からを向かい風の正面として、左斜め前からは横風の成分として補正して考えてみることも必要となってきます。

 また、真横からの風の場合にも、スライスの場合なら、右真横からの風は向かい風的に働き、左真横からの風は追い風的に働きます。

 フックの場合なら、この反対になります。

 曲がりの大きい球筋では、風の強い日には普段よりも複雑さが増して苦労も多いというわけです。

 自分の球筋に対して、飛ばすのに有利な風なのか、グリーンに止めるのに有利な風なのかをしっかりと判断した上で、クラブ選択してみてくださいね。


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ゴルフにおけるプロ・上級者と初心者の最も顕著な違いとは?

2016年04月06日 11:25

 世界レベルのトッププロのゴルファーの打つ球筋は本当に素晴らしいですよね。

 でも、そうした一流選手とアベレージゴルファーの違いはボールを打つ技術だけに止まりません。

 一番の違いは認知力に違いに現れます。

 これから打とうとするボールを取り巻く環境を判断する能力にこそ違いが出るんですよ。

 ゴルフは他のスポーツと比べて、考える時間が極端に長い競技です。

 そのため、スポーツというよりも将棋やチェスなどのゲームに近い側面が色濃く反映されるのがゴルフの特徴のひとつになっています。

 チェスのブレーヤーは熟練者になればなるほど、盤面に置かれた駒の配置を瞬時に記憶することができることが心理学の実験でわかっていますよね。

 ただし、チェスでは起こりえない駒の配置を記憶する場合には、一般の人との記憶力の差は現れないことも判明しています。

 こうした状況を瞬時に判断する能力は、専門的な訓練により獲得された技能のひとつで、チャンキングと呼ばれています。

 『チャンク(chunk)』とは『大きな塊』を意味します。

 駒の配置をひとつひとつ覚えていくのではなく、過去に体験した局面を参照しながら、チェスに有益な情報だけを大きな塊ごとに選別して記憶していく手法です。

 こうした記憶の方法は何もチェスに限ったことではなく、スポーツ選手でも無意識に行っている現象です。

 プロ野球のバッターには、時速150kmを超えるスピードボールを打ち返す能力も時には必要となりますが、これは人間の神経伝達のスピードを考えるかなり困難なことのようです。

 ピッチャーの指を離れたボールがホームベースを通過するまでの時間は0.4秒ほど。

 人間が対象物を目で捉えて、その情報が視神経から脳に達し、運動神経を経て筋肉を動かすまでに0.2秒ほどの時間を要します。

 もし、バットスイングを始めてからホームベース上をバットが通過するまでに0.2秒要するスイングスピードだとすると、ピッチャーの指を離れた瞬間に動きださないとボールに間に合わない計算になります。

 こうした不可能とも思えるボールが通るコースを識別する能力は、野球の投球におけるチャンクを多く蓄積しているからと考えられています。

 スポーツバラエティのテレビ企画などで、プロ野球の名だたる一流打者がソフトボールの上野投手の投げる球を打てないのも、ソフトボールの投球におけるチャンクが野球選手に不足しているからです。

 ゴルフでも一流選手になればなるほど、ゴルフのチャンクの蓄積量は多くなります。

 青木功プロが自身で体験した数多くのゴルフシーンを鮮明に記憶していられるのも、このチャンキング能力の賜物です。

 状況判断をする上で、最初はチェスでひとつひとつの駒の配置の意味を覚えるのと同様、どうしてもボールのライであったり、風の向きや強さであったり、地面の水分量による硬さなど、個々の事象の影響度を個別に判断していくしかないのですが、ひとつひとつ別々に考えるのではなく、できるだけひと塊りの情報として扱えるようになることで、より多くの情報を扱えるようになります。

 そして、ボールを取り巻く状況をより短い時間で判断できるようにもなります。

 こうした知識はゴルフのラウンド経験を通して蓄積されていきます。

 ゴルフ練習場だけではゴルフが上手くならないのは、こうしたチャンクの蓄積が限定的なものとなってしまうためでもあります。

 ラウンド経験の豊富な人ほど、チャンクは蓄積する傾向にあるのは当然ですが、悲しいことにこれも才能により差が出てきます。

 もしゴルフをプレーしてみて、かなり早い段階で他人よりも速く判断できていると感じるようなら、貴方にはゴルフに必要な才能のひとつが備わっているのかもしれません。

 そういう方はラウンド数を増やして、才能を開花させてくださいね。


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パッティングラインにかかる影が厄介な理由とは?

2016年05月08日 12:00

 林間コースや山岳コースなどでは、太陽が昇りきる前であったり、陽が傾く頃にはグリーン上に影が落ちてくることもあります。

 芝の育成の関係上、グリーン面が常に日陰になっているということはないので、太陽の高度と位置関係によって、特定の時間帯だけ樹木などの影がグリーンに伸びてくる程度のことです。

 ただし、この影が思いのほか難敵です。

 今ではよく知られているように、芝目や傾斜を読む場合には、グリーン面の芝の色を見分けることが基本となります。

 順目や下り傾斜では、緑色の芝が相対的に白っぽく見えるし、逆目や上り傾斜では、緑色の芝が相対的に黒っぽく見えるというやつです。

 芝に限らず、物には何かしらの色が着いていると普段は何気なく感じていますが、厳密には物自体に色はありません。

 物に光が当たった時に、その表面で特定の波長の光が吸収されたり、その他の波長の光が反射されることによって、光の波長の偏りを目で感じ取ることができるために、違う色として認識できるだけのことです。

 目に光が届かない状態では黒い色と感じ、可視光線のすべての波長が混ざり合って目に入ってくると白い色と感じます。

 当然、物に対して光が当たる角度によっても、反射してくる光は変わるため、同じ色のペンキで塗られた壁であっても、壁の角度が違えば、違う色に感じてしまいます。

 順目や下り傾斜で、緑色の芝が相対的に白っぽく見えるのは、いろいろな波長の光をバランスよく反射してくれるからで。

 逆目や上り傾斜では、緑色の芝が相対的に黒っぽく見えるのは、ほとんどの波長の光が反射してこないからです。

 こうした光の反射吸収による色の違いを利用したライン読みでは、芝目がどちらに倒れているのか、グリーン面がどちらに傾斜しているのかを構造的に逆算しているというわけです。

 色の違いによってグリーンの構造を逆算している関係上、まったく光が届かない真っ暗闇であれば、当然のことながら、構造を予測することはできません。

 ただし、通常の影程度であれば、瞳孔が光の量を調節して、時間とともに影の中でも色を見分けることができるようになります。

 グリーン面全体に影が落ち、一様に暗くなった状態なら、時間さえかけさえすれば、それほどラインを読み違えることはありません。

 反対に、真夏の真昼間のような日光が燦燦と降り注ぐ中では、散乱光の量も増えるため、雪山で起こるホワイトアウトほどでなくても、眩しくて裸眼ではラインが読みにくくもなります。

 だからこそ、夏の晴天下ではゴルフ用のサングラスが役立つというわけです。

 問題となるのは、こうした日差しが強い中、グリーン上の一部に落ちた影です。

 理論上は日向の部分の色の違いと、日陰の部分の色の違いを別々に処理して、ラインを読んでいくことになります。

 手順として、日向になっているフェアウェイを歩いてグリーンに来た場合、先に目がその明るさに慣れている日向の部分のラインを読み、その後、日陰の部分のラインを読むのが効率的です。

 林の中や日陰になっているラフの中を選んでグリーンにやってきた場合には、先に目がその明るさに慣れている日陰の部分のラインを読み、その後、日向の部分のラインを読む順番にします。

 日向から日陰に目を移す際に、もしくは日陰から日向に目を移す際には、瞳孔がその明るさに合わせて露出調整する時間がしばらく必要になるからです。

 それぞれのライン読みが済んだら、日向の部分のラインと日陰の部分のラインを頭の中で統合して、ラインをイメージし直すという余計な作業が最後に必要になってきます。

 途中で、再度、明るさの違う部分が気になって見直すと、露出の違いからラインを読み違えることになります。

 隣接した色によって、色・明るさ・彩度などの対比から錯視が起こることが少なからず影響しています。

 ラインの一部分に陰がかかったライン読みを間違うのは概してこのためです。

 また、こうしたことを理解しているプレーヤーは、スロープレーとみなされない限られたプレー時間内では、再度やり直す時間的な余裕もないことを知っているため、それが心理的なプレッシャーとなってのしかかり、ストロークミスを引き起こす原因にも。

 パッティングの際に自分の影が視界に入る場合には、自身のストロークによる影の動きが気になって、ストロークに集中できないという別の問題も影響してくるから困りものです。

 この他、影の出来る時間の程度によっては、湿度や日射の違いから、グリーンの硬さや芝の生育が他のホールとは明らかに違ってしまう場合もあるので、プロが神経質になるのも頷けるというわけです。


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自然界に学ぶ本当の『強さ』とは?

2016年06月22日 11:45

 自然界の生き残り戦略・戦術が、ゴルフの勝負の世界でもいろいろと参考になることがあります。

 ここから先、ゴルフではない話をしていきますが、ゴルフに関係してきますので、少しだけ飽きずに付き合ってくださいね。

 『弱肉強食』という言葉が生まれるように、自然界では弱い生き物は強い生き物に食べられてしまう運命にあります。

 より強い者が弱い者を食べる関係は連鎖的に繋がり、一時の捕食者であってもより強い生き物には食べられてしまうため、より強い生き物ほど数が少なくなっていく階層構造になっているのはよく知られるところです。

 ライオンや熊などは食物連鎖の頂点にあり、大型肉食動物であるこうした生物が最強であるような印象を受けます。

 実際に真っ向勝負の力比べでは最も強いわけですが、餌である草食動物やその下の植物が減れば、その影響を最も顕著に受けるのも、こうした頂点の生物です。

 強さに比例して元々の数が少ないだけに、そういう意味では不安定な状況にある弱い生き物とも考えることができます。

 また、大型肉食動物であっても、最も食物連鎖の底辺にいるような微小な細菌の攻撃を常に受けており、それこそ環のごとく食物連鎖が成り立っている様を見ると、本当に何が強いのかわからなくなってしまいますよね。

 反対に被捕食者である力の弱い生き物であっても、繁殖力が強く、数多くの形質の違う子孫を残すことで環境の激しい変化にも対応することができます。

 弱く小さな存在であっても、こういう意味では安定的な強い生き物と考えることができるわけです。

 また、同じ餌を必要とする種が同じ場所に存在した場合、必ず競争によって弱い方が排除されてしまうという競争排除則が自然界には働いています。

 どんなに見た目が弱そうな生き物であっても、地球上に暮らしている以上、その生き物はその分野でのNo.1(ナンバーワン)として生きています。

 少しだけ生息域をずらしたり、異なる餌を食べたり、生活する時間を変えたりと、いろいろと『棲み分け』の工夫をしながら、結果として共存できているだけであって、そのニッチでのNo.1(ナンバーワン)が生き残っているというわけです。

 ゴルフの世界でも、強い者が勝つ傾向は変わりません。
 
 勝負の世界である以上、アマチュアの大会、ミニツアー、下部ツアー、レギュラーツアーと上に行くほど、階層的にそこに居られる数は少なくなるのは同じですね。

 単純に肉体的な強さだけで勝負を決めるなら、筋力が一番強い人が勝つわけですが、ゴルフもそれほど単純ではありません。

 より複雑に柔軟性も含めたスイングスピードが最も速い人が勝つのか?

 もっと複雑にスピン量や打ち出し角を含めた、ボールを一番遠くに飛ばすことができる人が勝つのか?

 それよりもさらに複雑にショットやアプローチ、パッティングの精度や含めた、遠くにかつ最も正確にボールを運べる人が勝つのか?

 いやいやもっと複雑にコース戦略を含めた、最も少ない打数でホールアウトできた人が勝つ。

 といった具合に競技の複雑さが増せば増すほど、単純な力関係では勝敗が決しない状況になるため、ゲームとしてのゴルフの面白さはこうした複雑さに起因しているというわけです。

 より力の弱い者が強い者に勝つ状況は?と言えば・・・。

 自然界と同じように不安定な状況下で戦うということでしょうか。

 いろんな種類の芝が入り組んだグリーンであったり、強さや向きが目まぐるしく変わる風であったり、予測が難しい不安定な状況ほど、勝敗は混沌としてきます。

 全英オープンが開催されるリンクスはまさにうってつけの環境。

 だからといって、他力本願に自然の厳しさだけを頼りにしていても、偶然でしか勝てないので、弱い生物と生き残り戦略と同様、多種多様の技を身につける必要があり、状況に応じて最適な技を繰り出す判断力が問われるわけですが・・・。

 かたやUS・PGAツアーでは、マレーシア、中国、メキシコ、カナダを含め、全米各地の広範囲に渡って開催されています。

 気候が違えば、植生も違い、まったく別の種類の芝の上でゴルフをすることに。

 それだけ固有の技術も必要になってくるわけです。

 バミューダ芝を得意とするジミー・ウォーカーのように、ニッチな状況に適した技術があれば、それだけ特定のトーナメントでの戦いが有利になります。

 すべての状況でも活きる技術を中心に練習するのか?それとも局地戦で勝つ技術に特化して練習するのか?

 いずれにしても、そのニッチでのNo.1(ナンバーワン)しか生き残れないのが、自然界と同じ厳しさがあります。

 「強い者が勝つのではなく、勝った者が強い」とは、『ドイツの皇帝』こと、サッカー界の巨匠ベッケンバウワーの言葉ですが、勝負の本質を突いた名言であることがわかりますよね。


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上達の分岐点!レンジ練習とコースラウンド方法の違いとは?

2016年11月06日 10:51

 ショットに影響を与える要因は、原因が自分に帰属する内的な要素と自分以外の何か他のものに帰属する外的な要素との大別することができます。

 レンジ(練習場)での練習は、自分で操ることが可能な内的要素、つまり、動作方法・リズム・タイミング・テンポ・アライメントなどを鍛え上げることが目的です。

 練習場の打席は水平な構造になっていたり、エイミングもしやすいように、直線や直角にデザインされた人工芝のマットが用意されていたりと、練習場自体、ミスの原因を内的要因にだけ絞り込みやすくするために、できるだけ外的要因の影響を排除した環境が用意されています。

 身につけたい技術を研究した上で、まずはショットを放ち、その結果と理想との差から修正すべき点を検討して、改善するという流れを1サイクルのプロセスとして、ひたすら結果に満足できるまで続けて、理想的な答えを求めていくことになります。

 ある意味、失敗を前提とした、失敗からスタートする方法とも言えます。

 そして、こうしたフィードバックによる調整によって、理想的な答え、もしくは理想に近いと思しき答えが得られた場合、それをいつでも導き出せるように、反復練習によって、技術の固定化が図られます。

 例えて言えば、練習は『武器を組み立てる作業』のようなものです。

 かたや、コースのラウンドではどうでしょうか?

 コース経験のある人には改めて言うまでもないことですが、コースではいくらミスをしたからといって、ゴルフ規則で決められた場合以外は打ち直しすることはできません。

 どのストロークもチャンスは一度きりですし、それゆえの心理的なプレッシャーも加わって、内的要因によるミスを引き起こしやすい状況にあります。

 そればかりでなく、練習場とは違い、ゴルフコースでは傾斜であったり、高低差であったり、気象条件であったり、障害物であったりと、ショットの過程や結果に影響を及ぼす外的要因も加わってきます。

 というよりも、こうした外的要素に対して、いかに上手く内的要素を駆使して対処できるかを競うものが、ゴルフという競技の本質です。

 コースラウンドでは、成功を前提とした、成功からスタートする方法が採用されます。

 現状把握と分析、予測によって、成功イメージを想像し、選択肢の中から最善のもの1つを選択し、決断によって他の選択肢のイメージを捨て去った上で、最後の1つを実行に移します。

 例えて言えば、コースラウンドは、練習で組み立てた武器を使用して、狩りをするようなものです。

 練習場では上手く打てるという段階は、単に武器を手に入れて、打ち方を知っているという段階にすぎず、それだけでは、獲物を狩ることはできないのは当然のこと。

 それゆえ、コース上では、失敗したからといって、内的要因を追及しないことが大切になります。

 たとえ、内的要素が誤作動していても、コースでそうさせてしまう原因は別のところにあるかもしれないからです。

 練習で築き上げた動作方法・リズム・タイミング・テンポ・アライメントは、その人の礎に当たる大切な部分ですから、これを崩した段階で、コース内の外的要因に対処しきれない不安定な状況に陥ってしまいます。

 これら内的要素を修正するのではなくて、それぞれの法則は固定したまま、外的要因に合致するように、パラメータを選択して対応します。

 つまり、その場に合った形作られた方法を選ぶといった感じでしょうか。

 コースラウンドでは、コースでしか体験できない外的要因があるわけですから、コース経験値を上げるためにも、外的要因に集中した方が賢明です。

 外的要因の探求自体、その場ですぐに役立つという類のものではないのですが、長い目で見れば、後々、これがコースマネジメント力の差として現れてくる部分となります。

 漠然と何も考えずに、練習と同じ感覚でコースラウンドに臨んでしまって、思わぬしっぺ返しを食らわないように注意してくださいね。


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ゴルフが下手な人ほど、打ってはいけないエリアは広い!

2016年12月01日 10:12

 ティーグラウンドに立つ段階であれば、誰でもスタートは同じ状況だと考えてはいませんか?

 同じスタート地点に立つことができるのは、実力が拮抗している人同士だけ。

 自分よりも上手な人は、打つ前から貴方よりもアドバンテージがあります。

 とかくゴルフではショットの成功確率が取り上げられることが多いのですが、それと同じくらい大切なのがリカバリーの技量。

 仮にゴルフコース内の同じ座標にボールが止まったとしても、次打を普段のショットと遜色なく打てる人と何らかの遠回りを強いられる人とでは、自ずとスコアは違ってきます。

 OBではどんなにリカバリー力の高い人でもスコアの悪化を回避できず、打ってはいけないエリアの広さは万人に共通したものとなりますが、その他のエリアでは技量によって広さに違いが生じます。

 多種多様な高い技術を持つ人ほど、スコアに悪影響が出ないリカバリーが利くエリアは広くなる反面、技量の幅の狭い人ほど、スコアに悪影響が出ない安全なエリアは狭くなります。

 これは、下手な人ほど、上手な人よりも打ってはいけない危険エリアが最初から広いということです。

 今更取り上げる程もない、至極当たり前のような話ですが、意外と多くの人に忘れ去られている部分でもあります。

 下手な人ほど、第一打からより慎重にならざるを得ない状況でありながらも、自分よりも上手な人と同じ攻め方をしてはいませんか?

 ゴルフでは前の行動結果が次の再スタート地点となるゲーム構造であるため、失敗を積み重ねる度に状況が悪化していくタイプのスポーツ競技です。

 上手な人ほど、より簡単な状況から打つことができる機会が多いわけですから、この点を考慮して適切に行動しないと、その差は広がる一方です。

 なんとかリカバリーの利くエリア内に収めようと、自分がコントロールしやすい範囲内で、慎重なプレーを試みることが大切となります。

 プロゴルファーは、特別な場合以外、マン振りすることは殆どなく、個人差はあるものの、終始全開の6~8割程度の力でスイングしていると言われています。

 どんなにリカバリー力の高いプロゴルファーであっても、すべてのエリアを技術力でリカバリーできるエリアに変えてしまうことはできないわけですから、慎重にプレーしているわけです。

 かたや、技量に欠けるはずのアマチュアゴルファーといえば、終始全開でプレーしている感が否めません。

 仮にスコア100切りを目指す場合、99回はストロークするわけですが、自分の技量ではリカバリーできないエリアに行ってしまう確率が1%と10%のプレーを比較すると、相当な違いが生まれます。

 リカバリーできないエリアに行ってしまう確率が1%のプレーでは、99回打っても、約37%(3回に1回強)の確率で、それほどのトラブルもなく、安全にラウンドを終えることができます。

 一方、リカバリーできないエリアに行ってしまう確率が10%のプレーでは、99回打つと、約0.003%(10万回に3回)の確率でしか、トラブルなく安全にラウンドを終えることができません。

 これはもう宝くじの1等に当たる確率とさして違いません。

 実際には罰打の加算もある場合がほとんどなので、これほどの確率にはならないでしょうが、それでも1%と10%のプレーでは次元の違う差が生まれるのです。

 ナイスショットの確率が90%ではないにしても、リカバリーできないエリアに行ってしまう確率が10%のプレーとは、自分なりの成功確率が90%なので、かなり堅実な部類に入るプレーという印象を受けるでしょう。

 それでも確率的には全く足りず、自分なりの成功確率が99%は必要となるわけですから、慎重になっても、慎重になり過ぎるということはありません。

 むしろ、こうした確率を高める練習よりも、リカバリー出来得る範囲を広げられる技術を身につける方が先決だとも思えます。

 それにはレンジの練習だけでは足りず、ラウンド経験の中で、できるだけ多くのことを体験し、幅広い技術を学んでいく他はないのです。

 常にフェアウェイの真中でベストプレーしてしる選手よりも、フィル・ミケルソンのように、普通では考えられないような場所からでもバディーを取ってくる選手の方が底の知れない感がありますよね。

 我々も慎重かつしたたかなプレーを目指していきたいですね。


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ボギーペースのプレー予定がゴルフを難しくする!?

2017年06月09日 12:01

 ボギーペースで18ホールをプレーすると、スコアは丁度90。

 そのため、90切りである80台のスコアを目指すプレーヤーにとっては、ボギーペースがひとつの基準となります。

 ボギーペースを保ちつつ、いかにしてそこからパーやバーディーなど、ボギーよりも良いスコアを1つ以上取るかが課題となるというわけです。

 これはアンダーパーでプレーしたいプロにとって、パープレーのペースがひとつの基準となることと同じようなもの。

 ただし、プロにとってのバーディー狙いと同じ様に、80台を目指すプレーヤーが無理やりにパーを狙うのはスコアを崩す危険を孕んでいるものです。

 無理せず、パーが取れるチャンスを待って、思惑通りにパーを取れたとしても、まだまだ苦難は続きます。

 ゴルフはメンタルがプレーに大きく関わるスポーツと言われます。

 机上で18ホールをボギーペースでプレーしようと想定する場合、その人にとってボギーを取ること自体、さして難しいことではないという前提があるはずです。

 ただし、この前提が18ホールすべてホールアウトするまで通用するかと言えば、技術的な要因よりも心理的な要因が邪魔をして、なかなか難しいもの。

 平均してボギーペースでプレーできる人にとって、絶対にボギーでホールアウトしなければならないというのは、かなり大きなプレッシャーがかかり、困難なことです。

 これは優勝争いをしているような好調なプロゴルファーであっても、最終ホールをパーで上がれば、優勝できるという状況では、普段なら簡単なはずのパーが簡単ではなくなるということにも通じます。

 ゴルフのプレーはティーショットよりもカップインを狙うパッティングといった具合に、心理的な影響は終盤になるほど高まるものです。

 これは1ホールだけのことではなく、目標設定が明確であればあるほど、1ラウンド内でも終盤になれば、必ずプレッシャーが増すことを知っておく必要があります。

 その上で、事前に対策を立てておくことが、スコアの壁を打破するに重要となります。

 プレッシャーの少ない前半に無理のない範囲内で、前倒しでスコアを稼いでおくのも一つの方法です。

 最初からボギーペースをキープするなどと平坦に考えず、心理的にジリ貧となる後半に備えて、負担の少ない前半のチャンスを見逃さないように、注意深くプレーして、できるだけ後半の負担を軽くしてあげることも大切となります。

 そして、プレッシャーがかかる場面でも、普段のプレーができるように、心理的負担を強いる練習を日頃からしておくのも、有効な対策となります。

 スコアを意識してもペースが崩れないような人は、競技向きの性格と言えますが、生まれつきの性格でなくとも、日頃からプレッシャーをかけた状態で練習したり、運動で心拍数を上げた状態で練習することでも、ある程度は慣れてくるものです。

 また、ベストスコアが出るときは、終わってみて更新していたことに気づくようなスコアが気にならない心理状態のときが多いものです。

 これと似た心理状態として、前半に大叩きをして、諦めて心理的に負担の軽くなった後半にも良いスコアが出るものです。

 ベストスコアの更新を目指す場合、スコアを意識せざるを得ない中、スコアが気にならないという理想的な心理状態に持っていくのは、どだい無理な話です。

 その次善策として、いかにして、前半の内に心理的な負担を軽くしておくこと、また、心理的な負担に対して強くなっておくことが鍵となるわけです。

 これは90切りに限らず、目標とするスコアが見えてきた瞬間に誰にでも起こり得ることなので、どのレベルであっても、こうしたマネジメントやメンタルの準備をしておきましょうね。


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